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2007年5月

2007年5月30日 (水)

エマーソン、レイク&パーマー

  エマーソン、レイク&パーマー略してEL&Pである。もとキング・クリムゾンのグレッグ・レイク、もとナイスのキース・エマーソン、もとアトミック・ルースターのカール・パーマーと、いわゆるスーパー・バンドと呼ばれたものだった。

 そんなEL&Pの最高傑作はといわれると、これは人によっていろいろと違ってくると思う。ある人はファースト・アルバムがいいと言い、ある人は「展覧会の絵」だといい、またある人は「タルカス」というかもしれない。

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Music タルカス(K2HD紙ジャケット仕様)

アーティスト:エマーソン・レイク&パーマー
販売元:ビクターエンタテインメント
発売日:2005/09/28
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  それで私は個人的には「恐怖の頭脳改革」だと思うのである。これは彼らにとって5枚目のアルバムであるが、作詞に元キング・クリムゾンのピート・シンフィールドを起用し、彼らのレーベル、マンティコアから初めて発表されたものだ。

 81aipvqi70l__sl1438_ Music 恐怖の頭脳改革(K2HD紙ジャケット仕様)

アーティスト:エマーソン・レイク&パーマー
販売元:ビクターエンタテインメント
発売日:2005/09/28
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 アルバム・ジャケットからして不気味であり、映画「エイリアン」で、エイリアンのデザインを担当したH.R.ギーガーが見開きの特殊ジャケットを制作して、一度見たら忘れられないようなものになった。

 また、このアルバムは、コンセプト的にはアルバム「タルカス」と対になっている。「タルカス」では、機械と獣が合体した戦闘の化身タルカスと、人間と聖獣が合体した聖なるゾア、マンティコアが戦い、最終的にはタルカスが勝利するのであるが、この「恐怖の頭脳改革」では、そのマンティコアがレーベルとして復活するというものであった。
 彼ら自身のレーベルがマンティコアと名づけられたのは、こういういきさつがあったのである。

 そしてこのアルバムの1曲目「聖地エルサレム」ではアルビオン(英国の別称)の復活が謳われており、これはマンティコアの姿とも重なるのである。そしてグレッグ・レイクの深みのある豊かな声は、この曲に独特の陰影を与えてくれている。まさに、EL&Pの世界へようこそと高らかに宣言しているかのようである。

 2曲目の「トッカータ」は、アルゼンチンの作曲家アルベルト・ジナステーラのピアノ・コンチェルトをシンセサイザーで編曲したものであるが、このあたりはキース・エマーソンの独壇場であろう。

 また「悪の教典#9」は30分近くもある3部構成の組曲であり、一気に最後まで聞かせてくれる迫力を持っている。最後まで聞くとさすがに疲れてしまうときもあるが、30年以上たった今でも飽きさせない構成力はさすがである。

 とにかくこのアルバムはお気に入りであり、いまだに時々引っ張り出しては聞いている。当時のEL&Pはまさにプログレッシブしていたのである。あまりに進むのが早かったのだろうか。このあと1年余りで休止期間に入り、3年の沈黙のあと「ワークスVolume1」を発表するのだが、ときすでに遅し、そこには以前のような白熱したプレイは聞かれなかった。

 でも78年に発表された「ラヴ・ビーチ」などはポップで、意外といけると思うのだが、当時のファンから見れば裏切られたような気がしたのであろう。

 91yr7sajfl__sl1500_ Music ラヴ・ビーチ(K2HD/紙ジャケット仕様)

アーティスト:レイク&パーマー エマーソン
販売元:ビクターエンタテインメント
発売日:2005/12/07
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  もう二度と再結成されることはないと思うが、映像でもいいから当時の勇姿を拝みたいものである。

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2007年5月29日 (火)

初めてつくし

 個人的な話を1つ。私が初めて買ったレコードは、ザ・ビートルズの「ヘルプ!4人はアイドル」である。確か中学校2年生くらいの6月の時期だったと思う。

HELP! - 4人はアイドル Music HELP! - 4人はアイドル

アーティスト:ザ・ビートルズ
販売元:東芝EMI
発売日:1998/03/11
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 何でビートルズの「ヘルプ」かというと、友だちが持っていなかったからである。当時の友だちの中に、ウルトラ級のロック好きがいて、当時その人のお兄さんは大学生であって、洋楽を聴いていた。そのお兄さんの影響からか、その友だちも大のロック好きだった。

 それでその友人は、ピンク・フロイドの「ウマグマ」「おせっかい」というプログレからディープ・パープルやザ・ビートルズまで様々なジャンルのレコードを持っていたが、なぜか「ヘルプ」は持っていなかったのである。
 しかし、今になって思えば、マニアな彼は「イエスタディ」を含むEPレコードをたくさん持っていたので、あえて購入する必要がなかったのではないかと思う。当時のEPレコードは、1枚に4曲くらい収録されていたお買い得盤だったのである。

 それで当時の「ヘルプ」はイギリス盤とアメリカ盤とがあり、アメリカ盤には「イエスタディ」が収録されていなかったのである。ジャケットが派手で印象的だったのはアメリカ盤の方だったが、当時の私にとっては「イエスタディ」という世紀の名曲が含まれているいないは大きな差だったので、慎重にイギリス盤を選んで買った記憶があるのだ。

 その当時より少し前のビートルズのレコードは黒色ではなくて、赤い色をしていた。しかし私が購入した頃には黒い色のレコードになっていた。これは少し残念だった。

 ついでにCDについても書くと、初めて買ったCDはギルバート・オサリバンのベスト「アローン・アゲイン」だった。これは何でかというと、80年代の中頃、86年頃だったと思うが、当時のCDはまだ高価で1枚3200円くらいしていた。

ベスト・オブ・ギルバート・オサリバン Music ベスト・オブ・ギルバート・オサリバン

アーティスト:ギルバート・オサリバン
販売元:ビクターエンタテインメント
発売日:2001/05/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 ところが店頭でふと目に入ったギルバート・オサリバンのベスト盤は、何と2500円、当時のLPとほぼ同じか安くて(国内盤のLPは2800円だったような気がする)、これはやっぱり買わなければと思い、購入した次第である。
 しかも「アローン・アゲイン」「ゲット・ダウン」「クレア」などの名曲が目白押しで(ベスト盤だから当たり前といえば当たり前のことだが)、内容的にも優れていたからである。

 このあたりから、CDの方がLPを上回る販売実績になり、レコードが衰退していくのであろうが、ひょっとしたら、このギルバート・オサリバンのCDが発端だったのかもしれない。Thank you, Gilbert!

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2007年5月28日 (月)

80年代のボブ・ディラン

 80年代のボブ・ディランは精力的に活動していたと思う。1978年に初めて日本に来て武道館でライブをした。これが翌年2枚組のライブ・アルバムとして発売された。

 同じ年に「スロー・トレイン・カミング」、翌年に「セイヴド」次の年は「ショット・オブ・ラヴ」と毎年アルバムを発表している。いわゆるキリスト教三部作と呼ばれるもので、この頃のボブ・ディランは、キリスト教に改宗し、その喜びを歌に託したものと思われる。

 この3枚の中では、個人的に「スロー・トレイン・カミング」が好きでよく聞いたものだ。70年代のフォーク・ロックとは趣が異なり、まるでソウルやゴスペル・ミュージックのようにソウルフルな枯れた音楽を鳴らしている。
 解説によると、ギターがマーク・ノップラーで、録音場所がルイジアナ州のマッスル・ショールズということで、これはやはり南部の音楽の影響をもろに吸収してつくったということがわかる。

 続いて「インフェデル」が発表されたわけでが、またこれが生き生きとした歌声を聞かせてくれるのである。この時期のディランは、キリスト教からユダヤ教に戻ったとされており、タイトルの「インフェデル」とは“異教徒”という意味らしい。

インフィデル(紙ジャケット仕様) Music インフィデル(紙ジャケット仕様)

アーティスト:ボブ・ディラン
販売元:Sony Music Direct
発売日:2004/09/23
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 このアルバムにもマーク・ノップラーが参加し、しかもギターだけでなくプロデュースもしている。また元ストーンズのミック・テイラーも参加しており、艶やかなギターを演奏している。
 音的にもソウルやゴスペル・ミュージックの影響はなくなり、ロックしているのがうれしい。1曲目の「ジョーカーマン」では軽快なテンポで乗せてくれるし、2曲目「スィートハート・ライク・ユー」7曲目「アイ・アンド・アイ」のスローな曲ではじっくりと聞かせてくれる。メリハリが利いていて好盤だと思う。事実、売れたらしい。

 次のアルバム「エンパイヤ・バーレスク」も好きなアルバムである。基本的には前作を踏襲した作りだが、ミック・テイラーだけでなく、アル・クーパーやロン・ウッド、ジム・ケルトナー、ハートブレーカーズのマイク・キャンベルなど豪華なゲスト陣に囲まれて、悠々と歌うディランを堪能することができる。

 これも1曲目からクリアな音でひきつけてくれるし、バラードの「アイル・リメンバー・ユー」などはまさに涙もので、その切々とした歌いっぷりは感動ものである。たぶんもっと声のいい人がカバーすれば、売れると思うのだが、どうだろうか。
 ロック調のディランの歌も捨てがたいが、バラード調の歌はもっと素敵だと思うのである。

 ライブ盤も2枚発売されており、「リアル・ライヴ」「ディラン&ザ・デッド」と当時の生き生きとしたディランを知る上では興味深いものである。ただ、当時はまだまだレコード全盛時代だったので、時間的には短いのが難点である。最低20曲は歌うディランを知るには、レコードでは制限が著しいのである。

 この時代で一番評価の高いのは、89年に発表された「ノー・マーシー」で、確かのどの曲もよくて、ディランにしては名曲ぞろいと思うのだが、個人的な思い入れとしては、「インフェデル」や「エンパイヤ・バーレスク」の方が深いのである。

オー・マーシー(紙ジャケット仕様) Music オー・マーシー(紙ジャケット仕様)

アーティスト:ボブ・ディラン
販売元:Sony Music Direct
発売日:2004/09/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 その後90年代になって、原点回帰のようなシンプルなフォーク・ロックに戻っていく。年齢を重ねるたびに、作品も渋くなるようである。

 最新作はビルボードでNo.1にもなった。まだまだ枯れないボブ・ディランなのである。

Modern Times Music Modern Times

アーティスト:Bob Dylan
販売元:Sony
発売日:2006/08/29
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2007年5月27日 (日)

レッド・ゼッペリン

 レッド・ゼッペリンの最高傑作はというと、迷わず「プレゼンス」を押す。一般的には、フォー・シンボルズと呼ばれている「Ⅳ」だと思う。

 確かに「ブラック・ドッグ」「ロックン・ロール」「限りなき戦い」「天国への階段」の曲構成は見事であり、まさに歴史的名盤にふさわしいと思う。

Led Zeppelin IV Music Led Zeppelin IV

アーティスト:Led Zeppelin
販売元:Warner
発売日:1994/07/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 しかし、である。ゼッペリンに期待しているハードな音、音圧というか、音の塊としては「プレゼンス」の方に軍配が上がると思うのである。
 「アキレス最後の戦い」などは圧巻であり、時間の長さなどまったく気にさせない音の質感が迫ってくるのだ。それ以外の曲もゼッペリンの魅力を湛えており、へヴィ・メタルの原点としてのアルバムといっても過言ではないだろう。

Presence Music Presence

アーティスト:Led Zeppelin
販売元:WEA International
発売日:1994/08/16
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 もともとゼッペリンは、ハード・ロックだけに限定された音のみのバンドではなかった。ファースト・アルバムを聞いて分かるように、アコースティックな音やブルーズ、意外とポップな曲も見られる。
 また「Ⅲ」の後半などは、フォークやトラディショナルな曲で占められているし、「フィジカル・グラフィティ」も2枚組のせいか、様々なジャンルの曲で占められ、ゼッペリンの音楽の多様性がうかがわれるものであった。

 ところが「プレゼンス」には一切の無駄な音を排除し、多様な表現力を封印しているかのように、直球一本で勝負している感がある。それが成功していると思うのだ。

 ひょっとしたら交互にそういう種類のアルバム作りをしていたのかもしれない。「Ⅰ」「Ⅲ」「聖なる館」「フィジカル・グラフィティ」は自分たちのやりたい音楽を追求し、「Ⅱ」「Ⅳ」「プレゼンス」はハード面を強調したアルバムを出したということである。
 だから、「プレゼンス」の次は「イン・スルー・ジ・アウトドア」のような音楽性のアルバムになったのだろう。

 「聖なる館」の次はハードなアルバムが来る予定だったのだが、「フィジカル・グラフィティ」は2枚組ということもあり、いろいろ試してみたくなったのではないだろうか。

 だから、「イン・スルー・ジ・アウトドア」の次は、メタリックなアルバムだったと思うのであるが、残念ながら幻になってしまった。本当に残念である。

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2007年5月26日 (土)

ロボその他

 ロボといっても昔はやったジャイヤント・ロボのようなロボットではない。アメリカのシンガー・ソングライターであるロボのことである。

 Photo Music The Best of Lobo

アーティスト:Lobo
販売元:Rhino
発売日:1993/06/15
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 ロボはフロリダ州出身で、本名はローランド・ケント・ラヴォワというらしい。ロボというのは、スペイン語で“狼”を表し、ロボとは関係ないけれど、ロス・ロボスというアメリカのバンドがあるが、これは狼の複数形である。

 名前からも分かるように、フランス人とネイティブ・アメリカンとの混血で、幼い頃に両親が離婚したこともあって、小さい頃からいろいろ問題に巻き込まれたようである。
 彼は父親には一度もあったことはなく、母親にもそのことについては触れにくかったらしい。母親はクラブの歌手で、父親はバンドのギター奏者だったから、彼の才能は、両親から受け継いだものであろう。

 最初に買ったストラトキャスターで練習をつみながら、1961年18歳のときに“ザ・ルーモアズ”というロックバンドを結成し、ベンチャーズなどの曲を演奏していたらしい。
 やがて一時あのグラム・パーソンズともバンドを組んでいたらしいが、やがて1971年に「僕と君のブー」(ブーというのは犬の名前)で全米5位になり、一躍有名人になったのである。

 一番印象に残っているのは、「片想いと僕」(全米2位)で、中学生のときであり、これは日本のラジオでよく流れていたものである。70年代後半であればAORと呼ばれたであろうが、当時はそういう言葉はなく、普通のポップスの範疇で語られていた。
 この曲は一度聴いたら忘れられないメロディであり、永遠の名曲であると思う。

 その後彼は数曲のヒットを飛ばすが、80年代以降はカントリー・ミュージックに活動を移し、現在はセミリタイヤをしているようである。

  また、イギリスの2人組ヴィグラス&オズボーンはご存知だろうか。1972年の大ヒット曲「秋はひとりぼっち」も大ヒットした名曲である。これも私が中学校の頃に、よくラジオでかかっていた曲である。
 原題は"Forever Autumn"といい、日本では大ヒットしたが、本国イギリスでは今ひとつ売れなかったらしい。
 ところが、78年にあのムーディ・ブルースのジャスティン・ヘイワードが歌って全英5位のチャート・アクションを記録している。いわゆるリメイクというやつだろうか。

 彼らは2枚のアルバムを出して自然消滅するのだが、のちにオズボーンの方は、バーニー・トーピンの代わりにエルトン・ジョンと組んで、「21at23」「ザ・フォックス」「ジャンプ・アップ」というアルバムで歌詞を提供し、作詞家として成功を収めるのである。まさに人生とは先が読めないものである。

 彼らの唯一のベスト盤が1998年に発売されたが、たまたま店頭でこれを見つけた私は、おもわず狂喜乱舞して即購入した覚えがある。たぶんもう廃盤なのだろう。ここに写真を載せることができなかった。

 世の中の人は彼らを一発屋と呼ぶかもしれないが、私にとっては永遠の一発屋なのである。

 

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2007年5月24日 (木)

イングランド

 イングランドといっても、英国のことではなく、サッカーチームのことでもない。バンド名である。しかもプログレである。

 1977年に発表されたイングランドの「Garden shed」というアルバムは、名盤とされている。しかし、当時のイギリスは、パンクが幅を利かせ、全盛期の状態であったため、プログレッシヴ・ロックなどは、特に新人のプログレ・バンドなどが受け入れられる余地もなく、コンサートをしようにも会場さえ貸してくれなかったそうである。

 ところがプログレにはうるさい国民性で有名なこの極東の地日本では、このアルバムの復刻盤が企画され続けていたのである。しかも30年近くたった2005年に再発されると、瞬く間に売り切れ、廃盤になってしまった。

 それでもこのアルバムを待望する声が多く、そして驚くなかれ、その声にこたえるべく、来日公演をしてしまったのである。2006年7月8日と9日の二日間、約1000人の観客を前にしたライヴは、極めて白熱したものだったという。

 そしてこのライヴが録音され、アルバムとして発売されたのである。一粒で二度おいしいという、まさにグリコのようなアルバムである。

イングランド・ライヴ・イン・ジャパン~聴耳 Music イングランド・ライヴ・イン・ジャパン~聴耳

アーティスト:イングランド
販売元:ユニバーサルミュージック
発売日:2006/12/20
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 しかし再結成とはいえ、オリジナル・メンバーはベース奏者とギター兼キーボード奏者の2人だけである。何しろオリジナル・アルバム1枚だけで解散したグループで、しかも人前でこのアルバムの曲を演奏するのは初めてなのである・・・

 ライヴもオリジナル・アルバムとまったく同じ順番で演奏されていて、多少雰囲気は違うとはいえ、充分オリジナルの醍醐味を味わうことができる。

 ボーカルは、ハイトーンだが、イエスのジョン・アンダーソンやスーパートランプのロジャー・ホジソンほどの高音ではなく、ほどほど高い感じである。
 また、全体的な印象としては、ギターはキャメルのアンディ・ラティマーで、メロトロンやハモンド・オルガンなどを弾きこなすキーボードはジェネシスのトニー・バンクス似で、曲調はほとんどジェネシスである。オリジナル・アルバムは全5曲で、なかには13分、17分以上の長い曲があり、「サパーズ・レディ」当時のジェネシスによく似ているのである。

 あと5年ほど遅れてデビューすれば、おそらくマリリオンペンドラゴンクラスのバンドにはなったと思う。はやり当時の音楽状況にはマッチしていなかったのだろう。

 それにしても30年近く、このアルバムの再発を信じ、待ち続けた人たちがいるというのはすごいことだと思し、そんなに待ってくれた人たちへのご恩返しという意味で、ライヴが行われたのに違いない。

 ちなみに、このライヴ盤のタイトルは、「ライヴ・イン・ジャパン~聴耳~」と名づけられている。聴耳(キキミミ)とは“聴耳頭巾”という岐阜県に伝わる民話をリーダーのロバート・ウェッブという人が気に入って、つけたらしい。聴耳を英語でいうと、"Magic Ear"というらしく、日本のファンは長い間、イングランドのアルバムを聴き続けていたから、このタイトルをつけたそうである。

 30年前のアルバム1枚で来日公演できるバンドは、そんなにはないはずである。

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2007年5月22日 (火)

マイク+ザ・メカニックス

 前回はスティーヴ・ハケットだったが、ジェネシスつながりで今回はベース、12弦ギター担当のマイク・ラザフォードを紹介する。

 ジェネシスが80年代半ばに売れまくっている頃、ちょうどアルバム「ジェネシス」を発表してママ・ツアーが終了した頃、ひとりフィル・コリンズが「恋はあせらず」をヒットさせて、3枚目のソロ・アルバムを作成していた頃、マイク・ラザフォードも自身のバンド、マイク+ザ・メカニックスをスタートさせて、アルバムを発表した。
 今から20年以上も前、1985年のことである。

Mike + the Mechanics Music Mike + the Mechanics

アーティスト:Mike + the Mechanics
販売元:Virgin
発売日:1990/10/25
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 このアルバム「マイク+ザ・メカニックス」を聞くと、初夏の頃を思い出すのである。このアルバムの中に収められている曲「パー・アヴィオン」「ア・コール・トゥ・アームズ」などのバラードは春のゆったりとした時の流れを印象付けてくれた。
 また、アルバム最後の曲「テイクン・イン」は終わり方がイマイチはっきりとせず、いつ始まっていつ終わったのか分からない曲だった。それがかすみがかかったような、薄ぼんやりとしたこの時期にマッチしていたと思うのである。

 逆にシングル・カットされて大ヒットした「サイレント・ランニング」「オール・アイ・ニード・イズ・ミラクル」などはメリハリが利いていて、夏への期待感を高揚させてくれる気がするのである。

 ところで「サイレント・ランニング」というB級SF映画があった。その映画には3台の小さいロボットが出てくるのであるが、その名前を答えさせるオタク問題がTVであった。それくらいカルトな映画らしいのだが、その映画と何か関係があるのか、ずっと気になっていてしょうがない。たぶん関係ないと思うのだが、どうだろうか。

 元に戻って、このバンドには2人のボーカルがいて、ひとりがポール・キャラック、もう一人がポール・ヤングである。このポール・ヤングという人は、残念ながら2000年に亡くなってしまったが、サッド・カフェというバンドにも在籍していた。
 でも私にはこの二人の違いがよくわからなかったし、いまだにこの二人を区別しようと思いながら聞いたことはない。別に区別しなくても充分楽しめて聞くことができたからだった。

 この後、マイクはジェネシスと平行しながらバンドを続けていったが、フィルの方は、結局バンドを離脱してしまった。その後ジェネシスは新ボーカリストを加入させるものの、最終的には自然消滅してしまうことになる。

 原因はフィルにあったのだが、フィル自身もその後はパッとしない状態が続いている。願わくば、このマイク+ザ・メカニックスが継続して素晴らしいアルバムを出し続けてほしいものだ。ちなみに現時点での最新アルバムは2004年発売の「リワイアード」で、バンド名もマイク+ザ・メカニックス・アンド・ポール・キャラックに変更されている。晴れて彼も正式にメンバーになったようである。

Rewired   (CCCD) Music Rewired (CCCD)

アーティスト:マイク+ザ・メカニックス+ポール・キャラック
販売元:東芝EMI
発売日:2004/07/28
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2007年5月21日 (月)

スティーヴ・ハケット

 この季節になると、元ジェネシスのギタリスト、スティーヴ・ハケットの「プリーズ・ドント・タッチ」を思い出す。今を去ること30年位前に大学入学してまもなく、生協のレコード購買部で買った覚えがある。

Please Don't Touch! Music Please Don't Touch!

アーティスト:Steve Hackett
販売元:Astralwerks
発売日:2005/08/01
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 だいたい5月くらいでこのアルバムの中にある「キム」という曲のムードがこの時期、特に日が沈んだあとの雰囲気にとてもマッチしていたからだ。

 その当時は、ジェネシスといっても80年代のように売れ線でもなかったので、よく知らなかったし、アルバムの「フォックストロット」、「トリック・オブ・ザ・テイル」ぐらいしか聞いたことがなかったので(それもじっくりと聞き込んだものではなかった)、スティーヴ・ハケットといわれても、「フォックストロット」の中のアコースティック・ギター1本で作られた「ホライズンズ」しか知らなかったのだ。
 でもこの曲は今でもライヴで演奏されているように、確かに名曲ではある。

 さて、このスティーヴ・ハケットはライト・ハンド奏法の発明者といわれていて、あのエディ・ヴァン・ヘイレンが演奏する前に、すでにライヴなどで演奏していたらしい。ただ当時は、そういう言い方がなかったらしいのだ。

 それでこのアルバム「プリーズ・ドント・タッチ」だが、バラエティに富んだ楽曲で構成されていて、先ほどの「キム」はアコースティック・ギターとフルートのみで演奏されているインストルメンタル曲である。ちなみにキムとは彼の愛妻の名前であり、彼のアルバム・ジャケットのほとんどを手がけている。
 また、ゲストも多く、アメリカのプログレ・バンド、カンサスからフィル・イハートやスティーヴ・ウォルシュ、彼の実弟ジョン・ハケット、ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイターのグラハム・スミス、女性R&Bシンガーのランディ・クロフォード、男性黒人フォーク・シンガーのリッチー・ヘヴンスなどが参加している。

 またアルバムの後半は組曲形式になっており、緩急のある構成になっていて、CDでは6曲目の「ホウピング・ラヴ・ウィル・ラスト」は私にとっては渋いリズム&ブルースのようで、感動的なのである。
 9曲目の「ザ・ボイス・オブ・ニーカム」はコンピューターで作曲されたそうで、今なら当然のことだが、当時はコンピューターを使って作曲するというのは珍しくて、それがニュースになるくらいだったのである。

 それ以外にも結構いい曲は多く、1曲目の「ナルニア」はアイルランドの詩人C.S.ルイスの書いた「ナルニア国物語」のことである。いまでは映画になってもいるが、当時、この物語のことを知っている日本人は少なかったに違いない。私が30年前に知ることができたのも、スティーヴ・ハケットのおかげである。ハケット様々である?

 このアルバムはセールス的には失敗したそうで、この次の「スペクトラル・モーニング」「ディフェクター」は本来のプログレッシヴ・ロックに立ち還って作成しており、叙情性と象徴性を見事に融合させた素晴らしいアルバムを仕上げている。

 それから欧米では結構人気のあるギタリストのようで、ギター・ウォーズという企画もののコンサートにも出演していた。(ギター・ウォーズとはギタリスト3人で各地を回るコンサートのこと、スティーヴとヌーノ・ベッティンコートポール・ギルバートなど組み合わせは結構ある)

ギター・ウォーズ DVD+BONUS CD EDITION Music ギター・ウォーズ DVD+BONUS CD EDITION

アーティスト:ヌーノ・ベッテンコート,スティーヴ・ハケット,ジョン・ポール・ジョーンズ ポール・ギルバート,ヌーノ・ベッテンコート,ポール・ギルバート,ギター・ウォーズ・オール・キャスト
販売元:ユニバーサル インターナショナル
発売日:2004/04/14
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 最新アルバムは2003年に発表された「トゥ・ウォッチ・ザ・ストームズ」である。1950年生まれのスティーヴは、次はいつ作品発表するのであろうか。

To Watch the Storms (Special Edition) Music To Watch the Storms (Special Edition)

アーティスト:Steve Hackett
販売元:Inside Out Music
発売日:2003/06/17
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2007年5月19日 (土)

フォール・アウト・ボーイ

 最近のアメリカのミュージック・シーンを見てみると、乗りのよいブラック系(ダンスミュージックやラップ・ミュージックなど)とメロディックでポップないわゆるエモコア系に分かれるような気がする。

 ビヨンセなどは当然のことながらブラック系だが、いまバカ売れしているジャスティン・ティンバーレイクなどもブラック系である。
 一方、エモ系も幅広く分かれており、メロディック・パンクやパワーポップなどもこの中に含まれると思っている。

 それで今までこのブログにも出てきたようなバンド、マイ・ケミカル・ロマンスやグリーン・ディ、メイなどコープランドなどはエモ系に含まれるのだが、ここにまた新しいバンドが登場した。その名をフォール・アウト・ボーイという。

 このバンドは、2005年にフル・アルバム「フロム・アンダー・ザ・コウク・ツリー」を発表しているが、それがまあ売れに売れて、ビルボード9位初登場、300万枚以上のセールスを記録しているのだ。またこの年のグラミー賞新人賞にもノミネートされた逸材である。

2 Music フロム・アンダー・ザ・コーク・ツリー~感涙決定盤~ジャパン・ツアー・エディション

アーティスト:フォール・アウト・ボーイ
販売元:ユニバーサルインターナショナル
発売日:2006/07/05
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 そして今年の3月にはそれに続くアルバム「インフィニティ・オン・ハイ」を発表している。

Photo_2 Music インフィニティ・オン・ハイ-星月夜(期間限定特別価格盤)

アーティスト:フォール・アウト・ボーイ
販売元:ユニバーサルインターナショナル
発売日:2007/02/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

シカゴ出身の4人組だが、それにしても最近の若者は、曲の作りが特徴的である。

 昔は(ここでいう昔とはビートルズやストーンズなどの60年代、70年代をさす)メロディが覚えやすく、かつ歌いやすいという特徴があったと思う。だからカラオケでも中年がビートルズなどを歌えるのである。
 しかし最近のエモ系の曲は、曲の中の一部が非常に耳障りがよく、覚えやすく歌いやすいのだが、それにいたるまでの曲のほかの部分はそうでもない。

 だから、コンサートで盛り上がるときは一緒にサビの部分を歌えて高揚感があるのだが、最初から最後まで歌えるかというとそうでもないのである。だからたぶんカラオケで歌う人はあまりいないだろう。

 このバンドのセカンド・アルバム「インフィニティ・オン・ハイ」も曲の一部は非常に覚えやすいメロディ(これをフックというらしい)なのだが、アルバム全体を通して聞くと、若さゆえか、ところどころ一本調子になっているような気がする。
 たとえば5曲目の「ハム・ハレルヤ」や12曲目の「フェイム<インファミィ」などは、このフックのみで成り立っているような曲で、非常にポップである。どこを切ってもポップなのである。しかし16曲もあると、中には普通の曲もあって、もっと絞り込むと良かったのではないかと、余計なお世話もしてみたくなるのだ。

 だから今度はバラード調やミディアム・テンポの曲など、バランスをとりながらアルバム作りに励むともっといいのではないかと思うのである。U2のように万人に受けるためには、バランス感覚が大事だと思うのである。
 でも逆に言うと、こういう疾走感があるからこそ、若者に受け入れられているのだと思う。やはりロックの原点は初期衝動であり、疾走感だと思うのである。

 余計なことだが、来日記念盤ということで、この2枚のアルバムは、いずれも1,980円だった。貧乏なので、やはり「イチ・キュウ・パー」に弱いのである。

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2007年5月18日 (金)

ジョス・ストーン

 最近、ジョス・ストーンのアルバム「イントロデューシング・ジョス・ストーン」を買った。彼女自身3枚目のアルバムである。

イントロデューシング・ジョス・ストーン Music イントロデューシング・ジョス・ストーン

アーティスト:ジョス・ストーン,コモン
販売元:東芝EMI
発売日:2007/03/12
Amazon.co.jpで詳細を確認する


 1枚目がカバー・アルバム、2枚目はオリジナルとカバーとの半々で、そして今回がすべてオリジナルの作品となっている。

 ジョス・ストーンは、16歳でデビューし、その驚異的な歌唱力と豊かな表現力で全世界の注目を浴びたシンガーである。
 16歳のデビューといえば、日本の宇多田ヒカルを思い出す。両者ともに黒っぽい雰囲気や歌唱力などの共通点が見られるが、売り上げ枚数からいえばやっぱりジョス・ストーンのほうに軍配が上がるようだ。

 私は前回のアルバム「マインド、ボディ&ソウル」を聞くと、ブラック・ミュージックよりは、ジャニス・ジョップリンを思い出すのである。歌い方や表現方法は、どうしてもジャニスのそれとダブってくる。初めて聞いたときは、とんでもない新人がデビューしたなあというのが実感だった。

マインド、ボディ&ソウル(期間限定スペシャル・プライス盤)(CCCD) Music マインド、ボディ&ソウル(期間限定スペシャル・プライス盤)(CCCD)

アーティスト:ジョス・ストーン
販売元:東芝EMI
発売日:2004/09/15
Amazon.co.jpで詳細を確認する


 個人的にはこのままロック寄りのアルバムをつくってほしかったのだが、最新作はロックよりもブラック・ミュージック寄りである。
 リズムなどはもろにブラック・ミュージックだし、ジャニス・ジョップリンではなく、最近流行りのビヨンセあたりの影響が見られる。

 確かにこのアルバムは売れると思うのだが、何か流行に乗っかったようで、彼女自身の魅力をもう少し発揮してほしかったと痛感するのである。私の個人的な意見ですが・・・

 最後にアルバムタイトルの意味についていうと、今までのアルバムは彼女自身充分満足しているのではなく、プロデューサーの指示に従ったり、他の人の意見を渋々受け入れたりしていたので、今回は彼女自身もエグゼクティブ・プロデューサーになって制作したそうである。

   それで初めて自分自身の本心を紹介するということで、また初めて満足のいったアルバムだということで、「イントロデューシング」(紹介すること)という言葉を使ったそうである。
 でもやっぱり流行の音楽だと思うけどなあ・・・こう思うのは果して私一人でしょうか?
しかし売れるだろうなあ・・・

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2007年5月17日 (木)

となりのクレーマー

 むかしクレーマー・クレーマーという映画があった。そこに出てくるのは、妻に逃げられた夫の姿があったように記憶しているが、今回のクレーマーとはまったく関係ない。

 クレーマーとはクレームをいう人、つまり苦情をいう人のことであり、中公新書から出されたこの本「となりのクレーマー」とは身近にいる苦情をいう人を意味している。そしてその苦情をいかに上手に処理するかがテーマになっているのである。Photo_5

 たとえば、普通のコンロと水コンロを間違えて買ったときに、その違いの説明があったかなかったかで、2ヶ月にわたって苦情処理をするのである。相手は当然のごとく、お金で解決しようとするし(当たり前だが高額を要求するのである)、百貨店側(著者は西武百貨店で長年に渡ってお客様相談室長を務めた)もそんな不当な要求には屈しようとはしない。

 また、愉快犯やヤクザとのトラブルの実例が示されている。中にはこんな実例もあった。「学校の窓ガラスを割ったのは、そこに石が落ちていたのが悪い」「学校へ苦情を言いに来たが、会社を休んできたのだから休業補償を出せ」「野良犬が増えたのは、給食があるからだ」「運動会はうるさいからやめろ」etc.

 個人的に知っているある学校で保護者数名が学校に押しかけ、「カバンが重たいからうちの子の身長が伸びないことも考えられる。もっとカバンを軽くしろ。持っていくものを精選して、重たい国語辞典などは学校に置かせろ」というものであった。
 そのなかのある母親は「うちには各部屋に国語辞典があるので、学校に置いていて紛失したとしても大丈夫ですよ」とバカなことを言ったらしい。

 この本の中に出てくる話は、極端な例と映るかもしれないが、現実にはこんな人はいっぱいいるのだと思う。

 いま権威あるものが失墜していく世の中である。むかしは権力や尊敬があった人たち、たとえば議員、教師、医者、弁護士など、一部の不祥事のせいか、マスコミの拡大解釈のせいか、はたまた格差社会のせいか、下流意識の強い人がやっかみ半分でそういう人をこき下ろしたいのか、悲しい社会になりつつあるようだ。

  そういう意味では、これからの時代にはどんな職場であっても、苦情処理は大事になってくる。下手をすると職場自体が消えてしまうことにつながり、生活費をかせぐことができなくなるからだ。

 こういう本を読んで、苦情処理のエキスパートまでならなくても、ある程度の技術(と経験)は必要だと感じた。
 嫌な世の中になりつつあるが、少なくとも自衛手段や対策はとっておいたほうがいいだろう。無理難題を吹っかける人に負けないように、頑張っていこう。

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2007年5月16日 (水)

紙ジャケ

 今年も相変わらずだが、紙ジャケ再発シリーズや復刻版が出されている。最近とくに目がつくのがサンタナやロリー・ギャラガーである。

 サンタナとは、もともとグループ名であって、もちろんギタリストで中心的存在のカルロス・サンタナから名づけられたのであろうが、当初はサンタナ・ブルース・バンドといっていたのである。
 そのサンタナが69年のウッドストック・フェスに出て名が売れ、第2作目の「天の守護神」が売れたおかげで、一躍メジャーになってしまった。さらに70年だ半ばに「哀愁のヨーロッパ」や「哀愁のボレロ」「ムーンフラワー」などの歌謡曲路線で、特にここ日本ではバカ売れしてしまったのである。

 そんなサンタナの70年代のアルバムが紙ジャケ化されている。目玉は「ロータスの伝説」で、あの横尾忠則の変則ジャケットが再現されている。詳細はよく知らないのだが、当時のLPと同じ様式でジャケットを広げると、6枚折ぐらいになるらしい。もちろん値段的にもそれなりのものになっている。

Lotus Music Lotus

アーティスト:Santana
販売元:Sony Japan
発売日:1991/02/26
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 ちなみにサンタナ自身は、譜面が読めないらしい。だからすべて耳で覚えて、演奏するようである。まさに天の啓示であろうか。 

 一方、ロリー・ギャラガーの方もほぼすべてのアルバムが再発されている。彼はアイルランド出身で、ブルース・ロックの伝道者だった。イギリスのクリーム、アイルランドのテイストと言われた3人組バンドのリーダーだった。
 擦り切れたストラトキャスターが有名で、当時のビデオ映像を見ると長髪で、バリバリとストラトキャスターを弾く彼の姿がいまも若々しい。

 また彼は、スライド・ギターも得意で、当時はイギリスでもNo.1、かの有名なローウェル・ジョージと同じくらいテクニシャンだったといわれている。さらにマンドリンも得意で、ステージでも演奏している映像が残っている。

 そんな彼も95年に肝臓移植からの合併症で亡くなってしまった。まだ46歳の若さだった。本当にいい人をなくしたものである。約10年たって、彼の再評価が始まったのだろうか。 

ライヴ・イン・ヨーロッパ(紙ジャケット仕様) Music ライヴ・イン・ヨーロッパ(紙ジャケット仕様)

アーティスト:ロリー・ギャラガー
販売元:BMG JAPAN
発売日:2005/08/24
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ちなみに私自身いま紙ジャケで狙っているのは、カクタスである。

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2007年5月14日 (月)

スパイダーマン3

  久しぶりに映画を見に行きました。見た映画は巷で噂の「スパイダーマン3」だったのです。

スパイダーマン3 Music スパイダーマン3

アーティスト:サントラ,スノウ・パトロール,ザ・キラーズ,ヤー・ヤー・ヤーズ,ウルフマザー,ビートステークス,ザ・ウォークメン
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2007/05/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 正直な感想を書くと(まだ映画を見ていない人はここから先は読まない方がいいと思います)、何とまあ登場する人物は、みんなセルフィッシュな人たちでした。セルフィッシュというのは「わがまま」ということです。

 自分の娘の病気を治すために銀行強盗をする父親、親友のハリーに火傷を負わせたのに、自分が困ると性懲りもなく「君の助けが必要だ」と頼みに行く主人公、ついふらふらとハリーと過ちをおかしそうになるMJ、主人公のスパイダーマンも新しい彼女を見せびらかしに、MJのいるバーに出かけていくのだが、これは一応寄生虫のせいということにはなっているが、わがままといえば、わがままである。

 結局そんなわがままな人たちが、いろんなエピソードを経て、最終的には「許し」につながって大団円を迎えるのだが、果たしてそれでいいのだろうか、あとにはひかないのだろうか、とアメリカ人の潔さというか、忘れっぽさというか、懐の広さというか、ご都合主義に何かイマイチ納得できないのである。

 まあそれでも、面白いといえば面白いので、商業的には成功するのかもしれない。アメリカ人はこの映画をどのように見るのであろうか。聞いてみたいものである。

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2007年5月 9日 (水)

ガンズン

 やっぱりこなかったガンズ&ローゼズである。4月に来日して、東京公演をする予定だったのだが、3日目になって急にミュージシャン側からキャンセルされた。

 理由はベーシストの手首捻挫ということらしい。誤って階段から落ちて手を突いたときに、怪我をしたらしいのだ。どうも怪しい話なのだが・・・

 コンサートがキャンセルされた次に来るものは?というと、ニュー・アルバムの発売延期ではないだろうか。この分では、新作「チャイニーズ・デモクラシー」もまたされるような気がする。

 一方、元のメンバーが中心となって結成された ヴェルヴェット・リボルバーは順調にアルバムも仕上がったようで、新作のタイトルは「リベルタド」といって、自由や独立を意味する言葉らしい。

Libertad Music Libertad

アーティスト:Velvet Revolver
販売元:RCA
発売日:2007/07/03
Amazon.co.jpで詳細を確認する


 前作の「コントラバンド」が全米1位になったので、新作も十分期待できるものらしい。
コントラバンド~ジャパン・ツアー・スペシャル・エディション Music コントラバンド~ジャパン・ツアー・スペシャル・エディション

アーティスト:ヴェルヴェット・リヴォルヴァー
販売元:BMG JAPAN
発売日:2005/02/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 この分裂した2つのバンドのあゆみを見てみると、ほとんど対照的といってもいいのではないだろうか。やはりファンのことを考えているのか、大切にしているのかどうかが、分かれ道になっているような気がする。

 ガンズンというよりは、アクセル・ローズよ、もっとファンのことを考えて行動してほしいものだ。

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