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2007年7月30日 (月)

1974年といえば・・・

 明るい曲が少なくて、暗い内容の曲が多かったとか、過去の曲の焼き直し、リバイバルが多かったと書いたが、大事なことを忘れていた。ポール・マッカートニーのシングル・ヒットがあったのである。

 ご存知あの名盤「バンド・オン・ザ・ラン」。これが発表されたのが1973年で、このアルバムから"Jet"、"Band on the run"が発表された。(アメリカ盤には先にシングル・カットされた"Helen Wheels"〔邦題;愛しのヘレン〕も入っている)

Band on the Run Music Band on the Run

アーティスト:Paul McCartney & Wings
販売元:Capitol
発売日:1999/03/09
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 このアルバムは、ポールにとっては起死回生、ひとつの頂点に至ったアルバムでもあり、グラミー賞にもノミネートされたほどである。

 それまでのポールは、ビートルズ時代の影を引きずったままだといわれ、かつてのようなメロディ・メイカーとしての資質や時代に対する影響力もなくなったのではないか、特にウィングスを結成してからは、出すアルバム出すアルバム、すべて評論家筋からは酷評されていたのである。

 前作「レッド・ローズ・スピードウェイ」には"My love"というビッグ・ヒット曲があり、アルバム自体も全米No.1を記録したのだが、それでも「散漫な仕上がり」などという声も聞かれた。たぶんアルバムの後半のインストルメンタルの曲やメロディで数曲つながっている部分のことだろう。

 だからこのアルバムに対してはポールの意地というか、気力とプライドが結実したようなものになったのである。(当然のことながら売れた!)

 だいたいこのアルバムを作る前から、メンバーの中のギタリストやドラマーが脱退する危機に見舞われるのである。それで結成時からのメンバーであるデニー・レインと愛妻リンダ・マッカートニーと3人でアフリカのナイジェリアやモロッコに出かけてアルバム作りに励んだという背景があった。(ちなみにそのときのアフリカは雨季であまり外に出られなかったようで、しかも強盗からナイフを突きつけられるという事件もあったそうである)
 だからポールとしても、ここは変なアルバムは作れないぞという思いが強かったのではないだろうか。

 結果として、半年以上もビルボードのアルバム・チャートにランク・インしたのであるが、74年1月に"Helen Wheels"が10位、3月に"Jet"が7位に、そして6月にNo.1になったのがアルバム・タイトルでもある"Band on the run"である。
 この曲はもともと3つの曲を1つにつなげたものであり、メロディ・メイカーとしてのポールの面目躍如といった観がある。特にマイナーからメジャーコードに展開する場面は絶妙である。

  このアルバムから3曲シングル・カットされたように、1曲1曲が粒揃いであり、全体の構成も見事で隙がないと思う。まさにどの曲をとっても適正な場所に位置づけられているといえよう。

 だから1974年には、暗い内容の曲だけではなく、このような偉大な名曲も発表されたのである。あっぱれ!ポール・マッカートニーである。
 でもこの曲も夏の暑い時期に聞いた覚えがあるなあ・・・


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