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2007年8月

2007年8月30日 (木)

クリス・レア

 個人的には、3大テノール歌手ならず3大マイナー・クリスというシンガーたちがイギリスにいると思っている。いわゆるクリス・ファーロウ、クリス・レインボウそしてクリス・レアの3人である。
 3人とも実力はあり、一時期売れたが、現在では歴史に埋もれようとしている人たちである。それに3人とも50歳以上である。

 それでクリス・レアを初めて聴いたときは、なんかブルース・スプリングスティーンに似ているなあと思ったし、ギター演奏はダイアー・ストレイツのマーク・ノップラーっぽいとも思った。

New Light Through Old Windows Music New Light Through Old Windows

アーティスト:Chris Rea
販売元:Magnet
発売日:1991/08/06
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 でもアルバム全体にはひんやりとした感覚で覆われていて、結構この時期にはイケると思うのである。特にドライヴには必携のアルバムではないだろうか。夜ドライヴするには、運転席と助手席の窓を全開にして聴くと、暑さも忘れてしまうくらいである。

 クリス・レアは27歳でデヴューした。新人としては遅咲である。1978年のことである。その後80年代に入って、"Tennis"、"On the beach"とヒットが続き、日本だけでなく欧米でも売れていった。この辺はベスト盤を聴くと手っ取り早くわかると思う。

 それからクリス・レアはスライド・ギターの名手でもあり、結構自分の曲の中で弾きまくっている。1998年に発表された「ブルー・カフェ」でもプレイしまくっている。

The Blue Cafe Music The Blue Cafe

アーティスト:Chris Rea
販売元:East West
発売日:1998/01/19
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 熟年プレイヤーになったせいか、渋くて味わいのある音を聞かせてくれるのがうれしい。中にはデヴィッド・ギルモアよりギルモアらしい味わいのある音色を響かせている。こういうミュージシャンは音に色気が出るというのは、本当のようである。
 特に"Shadows of the big man""I'm still holding on"は名曲である。あとの曲は、これはもうブルーズといってもいいだろう。また"Since I found you"や"Sweet summer day"のようなバラードっぽい曲もある。タイトル曲の"The Blue cafe"は、もろポップである。

 それに懐かしい名前を見つけた。キーボードを演奏しているのは、元ジェフ・ベック・グループのマックス・ミドルトンで、もう20年近く一緒に演奏しているそうである。こんなところで頑張っていたんだ。
 彼ほどのプレイヤーが20年も一緒にやっているのだから、やっぱりクリス・レアも一流の演奏家であり、シンガーなのである。

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2007年8月29日 (水)

ブルース・ホーンズビー&ザ・レンジ

 夏の終わりに聞くのはロキシーの「アヴァロン」が相応しいといったが、もちろん他にもある。それは、たとえばブルース・ホーンズビー&ザ・レンジ(以下BH&Rと称す)の1986年の作品「ザ・ウェイ・イット・イズ」である。

Way It Is Music Way It Is

アーティスト:Bruce Hornsby
販売元:RCA
発売日:1991/10/05
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 アメリカ人のブルース・ホーンズビーは、ヴァージニア州生まれでバークレー音楽院を卒業後、デモ・テープなどを作っていたらしい。そしてLAで映画音楽などの製作中に、ヒューイ・ルイスと出会い、それをきっかけにデヴューを果した。
 当時はヒューイ・ルイスの弟分ともいわれていたし、デヴュー・アルバムにも彼がバック・ボーカルと3曲のプロデューサーとして参加している。

 それでこのアルバムを聞くと、アメリカを感じさせるのである。ひとつにはジャケット写真に写っているヴァージニア州のチェサピーク湾の陸橋写真が美しいというのもあるが、彼の作曲したメロディの芳醇さやマンドリン、アコースティック・ギター、ピアノのアンサンブルがカントリー・ミュージックとは違う種類のアメリカの香りを運んでくれるのだ。Photo_2

 これはアルバム全体から漂ってくる雰囲気というものかもしれない。アメリカの伝統的な音楽の下地に立脚しながら、メロディの豊かさとロックしている部分が多くの人に受け入れられ、ポピュラリティを獲得していったのではないだろうか。

 このアルバムからは3曲のヒット・シングルが生まれた。"Every little kiss"、"Mandolin rain"アルバム・タイトルの"The way it is"である。いずれも名曲であるが、個人的には特に"Mandolin rain"と"The way it is"が気に入っている。

 また1曲目の"On the western skyline"や"The wild frontier""The red plains"はタイトルからアメリカ西部を連想させるし、彼の繊細なピアノのタッチとバックの演奏が絶妙にブレンドされて、空間的広がりを感じさせ、大陸気分を味あわせてくれる。

 というようなわけで、自分はこのアルバムを聴くと、広大なアメリカ大陸と同時に夏の終わりを感じさせてくれるのだ。実際、発表されたのも86年の6月で、それからヒットしていったから季節的にもピッタリである。

 そしてこのアルバムは売れた。一説によると200万枚以上は売れたらしい。そして彼は、ドン・ヘンリーやヒューイ・ルイスに楽曲を提供しながら活動を続けた。

 しかし3枚目以降はセールス的に伸び悩み、短期間だがグレイトフル・デッドにキーボード担当で参加したり、ソロ・アルバムを作ったりして現在に至っているようだ。
 それから彼にはジョン・ホーンズビーという兄がいて、このアルバムの中でも一緒に曲を作っている。やはり兄弟で制作するといいものができあがるようである。

 できれば兄弟でタッグを組んで、もう一度1stのようなアメリカの雄大さを感じさせるようなアルバムを発表してほしいものである。

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2007年8月28日 (火)

夏の終わりに・・・

 夏の終わりに聞く曲は、滅び行く美しさを伴うものがいい。そして優しく消えていく、そんな音楽ないかなあと思っていたら、ありました。それはロキシー・ミュージック。

 というわけで、今回は初登場のロキシー・ミュージックである。しかも夏の終わりに相応しいロキシーの作品といえば、彼らの最高傑作である「アヴァロン」だ。これを差し置いて他にはないだろう。

 個人的に一番好きなのは、「カントリー・ライフ」である。別にジャケットが好きだったとかいうことではなくて、エディ・ジョブソンが参加して、キーボードやヴァイオリンを演奏しているからというミーハーな理由からだ。(向かって右側は性転換した女性という噂があった)

Country Life Music Country Life

アーティスト:Roxy Music
販売元:Virgin
発売日:2000/03/14
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 ただそれだけではなく、"The thrill of it all"や"Out of the blue"などバックのスリリングなプレイとボーカルのブライアン・フェリーのねちっこい声が微妙にブレンドしているのが気持イイのである。
 またそれ以外にも"All I want is you"などは、イギリスでシングル・カットされ、そこそこヒットしたそうである。

 それで「アヴァロン」の話であるが、本当に一家に1枚の歴史的名盤であると思う。アーサー王伝説における死後の精霊となって集まる島、それがアヴァロンである。それをモチーフとしてアルバム・ジャケットに表し、1曲、1曲が独立した楽曲となっている。

Avalon Music Avalon

アーティスト:Roxy Music
販売元:Warner Bros.
発売日:2000/03/14
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 それに言葉で表すのは難しいのだが、""More than this"や"Avalon"におけるバックの演奏の素晴らしさ、もっと正確にいうと、音の素晴らしさは聴いた人にしかわからないと思う。
 音符の1つ1つがまさに、right time, right placeといった絶妙のポイントに配置され、時として力強く、時として柔和に、楽曲を構成している。そしてそれが伝わってくるのである。

 "Avalon"の美しさはどうであろう。初めて美しいという曲を聴いたという感覚がある。ギターのワン・フレーズ、キーボードのワン・コード、女性コーラスのここぞというときに入ってくるスキャット、こういった全てがこの曲に豊かな息吹を与えている。

 また聞き逃せないのが"India"、"Tara"などの短いインスト曲だ。はっきりいってどうでもいい小曲のように聞こえるが、この曲があるために、アルバム構成自体が引き締まっている。このときのブライアン・フェリーはある意味、神がかっていたようだ。

 そしてこのアルバムの白眉は、最後の"Take a chance with me""To turn you on""True to life"の3曲だと思う。この順番でしか成り立たないような構成である。
 また、とにかくアレンジが素晴らしい。楽曲のよさを引き出すアレンジであり、その楽曲自体をさらに高めてくれるアレンジだと思う。

 発表されたのは1982年で、自分は夏の終わりに聴きまくった思い出がある。ミックスはボブ・クリアマウンテンで、彼はこの時代の寵児だったように思う。
 彼に頼めば、どんな音楽でも?きれいに美しく聴こえたものだ。日本の甲斐バンドもニュー・ヨークに出かけていってアルバムを録音していた。(別に甲斐バンドの音楽がひどいといっているのではないので間違わないように)

 ともかくフェリーを中心に一流ミュージシャンと一流エンジニアが集まって生まれた奇跡の1枚、それがこの「アヴァロン」ではないだろうか。

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2007年8月27日 (月)

アイ ロボット

 今日は、アラン・パーソンズ・プロジェクト(以下APPと称す)の「アイ ロボット」を聴いた。いつも思うことだが、欧米、特にアメリカではAPPはプログレッシヴ・ロックの範疇には入っていないのではないだろうか。

Music アイ・ロボット

アーティスト:アラン・パーソンズ・プロジェクト
販売元:BMG JAPAN
発売日:1993/11/21
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 私が持っている「アイ ロボット」のCDは輸入盤で、CDパンフには一応progressive rockという表記があるのだが、どうも本当にプログレと思われているのかは疑わしい。

 この作品はAPPの2作目にあたり、アリスタ・レコードに移籍しての最初のアルバムにあたる。1stは1976年で、これは77年に発表された。77年といえば「スター・ウォーズ・シリーズ」の最初の作品が公開された年でもあり、世をあげてロボット・ブームになった年でもある?

 そのせいではないだろうが(もちろん楽曲がよかったのだろう)、このアルバムは売れた。前作の「エドガー・アラン・ポー~怪奇と幻想の物語」(たぶんこんな題名だったような気がする)よりも売れた。特にアメリカでは・・・

Tales of Mystery and Imagination Music Tales of Mystery and Imagination

アーティスト:The Alan Parsons Project
販売元:Universal
発売日:1990/10/25
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 APPは高機能のBGMのような気がする。ただ鳴らしているだけでも充分に心地いいし、真剣に耳を傾けても満足できる。ヘーゲル哲学的にいうと、音楽性とポップス性(つまり売れ線)の弁証法的展開がなされているのである。(この辺は自分でも意味不明の文なので、雰囲気で察して下さい)

 基本的にアメリカで売れるには、大衆性を獲得しないといけないのだが、当時MTVもなく、基本的にライヴ活動とラジオのオンエア回数で決まるはずが、ライヴ活動をしないで売れたのだから、かなりラジオ等でかかったのだろう。

 だからアメリカではプログレ・バンドというよりは、ヒット曲のコンピレーションみたいな扱いだったのではないだろうか。
 だからAPPはプログレッシヴ・ロックではなくて、優秀なミュージシャンを集めた企画物シリーズと推測するのである。

 実際、APPが消滅した後、アラン・パーソンズ名義で出したアルバム「オン・エア」(1996年)には、あのクリストファー・クロスの名前も見えるのである。
 (クリストファー・クロスとは70年代後半から80年代初めにかけて大流行したAOR分野での第一人者、透明感溢れる声と似ても似つかないその容姿がとってもアンバランスだったアメリカ人である。現在も活躍中のようだ)

 まあAPPがプログレであろうが、なかろうが、あまり意味を成さないわけで、とにかくいいものはいいと思うのである。

 ちなみに、権利上の問題で、本来なら「アイ、ロボット」となるべきはずが、アルバムでは「アイ ロボット」になっている。これは原作者のアイザック・アシモフ氏の許可が下りなかったためらしい。それで問題にならないように、カンマをとったのだ。さすが訴訟社会のアメリカらしい話である。
 蛇足だが、ウィル・スミスが主演した映画では"I, robot"とコンマが入っている。

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2007年8月26日 (日)

ビル・ブラッフォード

 私はビル・ブラッフォードのドラムの音が好きである。あの乾いた硬質な音が好きなのである。

 クリムゾン時代のときは、もうひとりパーカッショニストがいたり、シンセ・ドラムを使用したりと、段々音質が変化していったのでそうでもないが、イエス時代やソロ作品の中では、あの硬い音が生きている。

 イエス時代に、彼の後釜として入ってきたアラン・ホワイトの音と聞き比べてみるといい。まったく違う音だといえるだろう。アランのドラムの音は、バシャ、バシャという感じで、本当にロック・ドラマーと言える。何か力いっぱい叩いているように思えてならない。それでも、ライヴではビルの演奏していた曲を彼と同じ手数で叩いているのだからすごいと思う。

 しかし、アランのドラムの音に関しては、あまり個性的ではない。その点、ビル・ブラッフォードのドラムの音は特徴的だし、誰でも聞けばすぐに違いがわかるだろう。

 彼が1977年に発表した最初のソロ・アルバムが「フィールズ・グッド・トゥー・ミー」である。このアルバムでも彼は叩きまくっているし、例の特徴的なドラムの音を聞かせてくれている。

Feels Good to Me Music Feels Good to Me

アーティスト:Bill Bruford
販売元:Plan 9/Caroline
発売日:1990/08/30
Amazon.co.jpで詳細を確認する


 しかもメンツがすごい。ギターがアラン・ホールズワース、キーボードがデイヴ・ステュワート(もちろんユーリズミックスの人とは同名異人)、ベースにジェフ・バーリン、ボーカルはアネット・ピーコック、そしてドラムがビルなのである。

 ちょっとだけ補足しておくと、ベースのジェフ・バーリンとボーカルのアネット・ピーコックは両方ともアメリカ人で、前者はイエスや渡辺香津美とも共演している人で、後者は60年代から作曲やピアノ演奏家として有名だった人のようだ。ここでは下手なのか上手なのか、よくわからないボーカルを披露している。

 以前このメンツでライヴ演奏していたのを衛星放送で見たことがある。確かイギリスのどこかの大学構内のホールで演奏していたような気がする。このアルバムからの曲が多かったから、たぶん77年頃のものであろう。

 1曲目の"Beelzebub"からさっそく彼のドラムが爆発する。爆発するといっても、正確無比に硬質のビートが刻まれるのである。久しぶりにぞくぞくっとする快感を覚えた。アランのギターも相変わらず凄まじい。あまりにも速いので、聞き逃してしまうくらいだ。だから未だに正当に評価されないのかもしれない。

 もともとリズム楽器、とくにドラムでアルバム1枚分を作るというのは難しいように思える。個人的には聞いてて飽きてしまうからだ。だからギタリストのソロ作品と比べるとドラマーのソロ作品にはリード楽器を入れる必然性が出てくる。

 あるいはドラマーのソロ作品には装飾過多になりやすいという傾向が出てくるし、逆に支離滅裂、散漫な印象を残すだけという作品も出てくるように思える。

 それを考えれば、このアルバムは、彼の特徴ある音やアランのギター、ジェフのベース、それらに絡み合うデイヴのキーボードと緊張感溢れるアンサンブルに満ちている。お互いに自己主張しながら整合感がとれているという微妙な音作りがすばらしいのだ。
  また"Either end of August"はタイトル通りの叙情的な演奏だし、"Adios a la pasada"
は最終曲にふさわしくチーム一丸となって迫力の演奏を聞かせてくれる。(CDではボーナス・トラックとしてライヴ1曲が収められている)

 "Beelzebub"と"Back to the beginning"はウェイクマンとウェットンの3人でリハーサルしていたときに作られたらしい。この3人でバンドを組もうとしていたのは本当だったのだ。しかしウェイクマンはクラシック志向だし、ウェットンはポップ・ロック系、ビルはもちろんジャズだから、これは最初から無理があったと思うのだ。

 というわけで、ビルの他のソロ作品を聴いてみたいと思う今日この頃である。

 

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2007年8月25日 (土)

ブロンド・オン・ブロンド

 ブロンド・オン・ブロンドというと、多くの人は、「あぁ、あのボブ・ディランの2枚組アルバムのことだね」というだろう。ちなみにこういう人は40代以上で、若い人たちはCDだから、そんなことは知らないと思う。

 でも今回はディランのアルバムではない。60年代末から70年代初頭にかけて活躍したイギリスのバンドの名前である。もちろん名前の由来はディランのアルバムから取ったものなのだが・・・
 ちなみにアルバムのタイトルは「リバース(Rebirth)」で、彼らのセカンド・アルバムでメンバー・チェンジをしたあとの彼らの決意が込められていると見える。Photo

 アルバムの帯に「そのシンフォニックなプログレッシヴ・サウンドから、同時期のムーディ・ブルースと比較された」という文章が気になって発作的に購入してしまった。
 それで内容はというと、どこをどう聞けばムーディ・ブルースと比較されるのかさっぱりわからない音であった。

 さすが60年代末から70年代にかけての音だけあって、ギター、ベース、キーボード、ドラムの音がはっきりと一緒くたになって聞こえてくる。
 全体の音はむしろ、ショッキング・ブルーとかおとなしいザ・フーとかそんな感じである。結構ギターやベースが目立っている。プログレッシヴというよりサイケデリックという感じが強い。

 全9曲中、12分の曲が1曲、7分の曲が1曲で、あとは長くて5分、短くて2分少々の曲で占められている。"Colour Questions"という曲が12分程度なのだが、結構起承転結がハッキリしている曲で、途中で若干のギターソロやベースソロが入る程度である。

 何回も聞くとハマってくるのだが、これという個性が見当たらないのが残念である。彼らは3枚のアルバムを残して自然消滅してしまった。
 当時の彼らは、70年のワイト島フェスティバルにも出演していたので、結構人気があったのではないだろうか。

 3枚目のアルバム「リフレクションズ・オン・ア・ライフ」が人の誕生から死までをテーマにしたアルバムで、プログレっぽいアルバムだそうであるが、でも解説書を読むとバンジョーやハープを使った音作りとあるので、あまり信用しない方がいいようだ。

Reflections on a Life Music Reflections on a Life

アーティスト:Blonde on Blonde
販売元:Unknown Label
発売日:1997/02/01
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 ブロンド・オン・ブロンドとは、時代を象徴するまさにカルトなグループだったのである。

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2007年8月24日 (金)

ライヴ!ワイヤード

 ジェフ・ベックの「ライヴ!ワイアー」を買った。安かった。だからというわけではないだろうが、イマイチ満足できなかった。

ライヴ・ワイアー Music ライヴ・ワイアー

アーティスト:ジェフ・ベック
販売元:ソニー・ミュージックダイレクト
発売日:2006/02/22
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 タイトルからして誇大広告の疑いがある。JAROに電話しようかと思ったくらいだ。ジェフ・ベックが好きな人なら、「ライヴ・ワイアー」と聞けば、あの名盤「ワイアード」のライヴ盤と思うだろう。

 さらに帯には『☆前人未踏!ベック・ギター、ライヴの極限を超越!』とまで書かれているのである。さらに小さな文字で『傑作「ワイアード」の衝撃をライヴのスリルとダイナミズムでさらに研磨!』とまであるではないか。

 日頃から思うのであるが、こういうキャッチ・コピーを考える人は天才だと思う。良くぞまあ、こんな言葉を思いつくものである。
 「火花を散らす白熱のインタープレイ!唸りを上げるフィードバック!殺気をはらんだベック・ギターが突き刺さる!ステージ上で繰り広げられる鬼気迫る真剣勝負!必殺の神技の応酬、その全てを完璧に収録したライヴ!」

 こんな言葉を聞かされたら、買わないほうがおかしいでしょう、ベック・ファンならば・・・
当然のことながら、これは購入するしかないと思って買ってしまったのだ。ところがどっこい、そう簡単に話は進まないものである。

 これは詐欺であるという理由その①
『傑作「ワイアード」の衝撃をライヴで云々』と書いているが、「ワイアード」からは1曲しか収録されていない。("Blue wind"のみ)

 理由②
1曲しか収録されていないのに、「ライヴ・ワイアー」というタイトルはおかしいし、納得がいかない。別に「ジェフ・ベック・ライヴ'77」としてもよかったのではないか?

 理由③
7曲しかないのに、「その全てを完璧に収録したライヴ」というのはおかしい。たった45分程度のコンサートで、完璧にはならないでしょう。CD化するにあたって、もう少し収録時間を延ばしてほしかった。もちろん2枚組でもよいのだが・・・

 理由④
7曲中、ベックの曲は4曲しかないのは納得がいかない。
"Freeway Jam"、"She's a woman"、"Scatterbrain"、"Blue Wind"の4曲である。これなら「ライヴ・ブロウ・バイ・ブロウ」である。

 結局、なぜこうなったのかというと、アルバム・タイトルを見るとこう書かれている。「ジェフ・ベック・ウィズ・ヤン・ハマー・グループ・ライヴ」
 そう、これは純粋なベックのアルバムではなかったのだ。しかもプロデューサーはヤン・ハマー自身だから、ベック4曲、自分の曲3曲でバランスをとろうとしたのであろう。

 確かにベックのギターは冴え渡っているし、ヤン・ハマーとの掛け合いも見事である。しかし、曲数と「ワイアード」から1曲というのはどう考えても納得がいかないのだ。

 唯一の救いは、特大のカラー・ポスターとその裏側にベックの年表が付いていることだけだろう。ただし1976年9月までであるが・・・

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2007年8月23日 (木)

マニック・ストリート・プリーチャーズ

 「30曲入り2枚組デヴュー作を世界中でNo.1にして、俺たちは解散する。うまく行かなくても解散。いずれにせよ、アルバム1枚出したら俺たちは終わりさ」

 そういってマニック・ストリート・プリーチャーズがデヴューしたのが1992年であった。彼らのアルバムは残念ながら世界中でNo.1にはならなかった。で、解散するのかなあと思ったら、しなかった。しなかっただけでなく、セカンド・アルバムまで出してしまった。

 でも今ではイギリスを代表するバンドになってしまった。でもデヴュー作を聴くと、結構これはいけると思った。単なるパンク・バンドだと思っていたのだが、ピストルズのような同傾向の作品で占められたアルバムではなくて、パンクもあれば、バラードもある、ロックンロールもあるというバラエティに富んだ作品だったのだ。

ジェネレーション・テロリスト Music ジェネレーション・テロリスト

アーティスト:マニック・ストリート・プリーチャーズ
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:1998/09/09
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 最近、彼らのベスト・アルバムを買った。2002年に発表されたものだが、これを聴くとやはり聴きやすい曲で占められている。前作の「ライフブラッド」なんかはもう歌謡曲路線であるように思えてならない。"Emily"なんかは口ずさんでしまうくらいポップである。

ライフブラッド Music ライフブラッド

アーティスト:マニック・ストリート・プリーチャーズ
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:2004/10/20
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 結成当時は4人組だったのだが、95年にギター担当のリッチーが鬱病?のために失踪してしまうという悲劇が起こった。いまだに彼がどうなったかは知らない。それでもバンドはアルバムを発表し続けたのだった。
 またデヴューしてまもなく、結成当時からのマネージャーも病気でなくしてしまった。そういう悲劇を一つひとつ乗り越えて彼らはたくましくなっていった。

 今でこそ英国を代表するバンドになったが、単にそうなったのではなく、それなりの代償を払って今があるのだと思う。
 新作も好評のようである。日本人の琴線に触れるようなアルバムをこれからも発表してほしいものだ。

センド・アウェイ・ザ・タイガーズ Music センド・アウェイ・ザ・タイガーズ

アーティスト:マニック・ストリート・プリーチャーズ,ニナ・パーソン
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:2007/05/23
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2007年8月22日 (水)

デレク&ザ・ドミノス

 以前もこのブログで、個人的に初めて買ったアルバムやCDを紹介させてもらったが、今回は初めて買った輸入盤LPのことを書こうと思う。

 高校2年生の夏休みの終わりに、たまたま街に出かけていたときに、某デパートで輸入盤セールスをやっていた。そのときに手に入れたのがデレク&ザ・ドミノスのLP「いとしのレイラ」だったのだ。

Layla and Other Assorted Love Songs Music Layla and Other Assorted Love Songs

アーティスト:Derek and the Dominos
販売元:Polydor
発売日:1996/09/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 そのときは2枚組だったし、ジャケットも最初は人の顔(女性の顔)とは思えなくて、花瓶か何かのように見えた。それにしては変な花瓶だなあと思っていたのだが・・・

 そして音を聴いてびっくりした。もちろんこのバンドには、スロー・ハンドと言われたエリック・クラプトンがいたというのは知っていた。知っていたのだが、音の作りがラフというか、いい加減というか、もう少しカチッとした音つくりを期待していたのを裏切られたように思えたのだ。

 当時からクラプトンのコンサートはいつ始まって、いつ終わったのかわからないと言われていたが、アルバムもそうなのかと考えてしまった。
 何しろ1曲目の"I looked away"やその次の"Bell bottom blues""Keep on growing"は終わりの音がきちっとしていないし、"Key to the highway"ではフェイド・インから始まる。他にも人の声も入っているし、何かそれまで聴いた他のアーティストとは違うように思えた。

 例えば第2期ディープ・パープルのアルバムはすべての曲がそうとは言わないが、ほとんどの構成がしっかりしている。もしくはそう聴こえるような印象が強いのである。
  それがこのアルバムと対照的だったのだ。当時はまだそんなに洋楽を聞き込んでいなかったからだろう、そんな印象をこのアルバムに持ったのだった。それにこのアルバムの内ジャケットの写真も録音時ののびのびとした様子が写されていた。

 しかしこのアルバムの素晴らしさは不変である。ここには生き生きとしたクラプトンがいる。先ほどの"Bell bottom blues"や"Keep on growing"での彼のギターには、演奏する喜びが表れているし、"Nobody knows you when you're down and out"や"Have you ever loved a woman"のブルース曲には魂が込められているように思う。

 そして"Why does love got to be so sad"では前半バリバリと弾きまくっている。この曲はもう少し評価されても良いように思うし、"Little wing"は涙が溢れるほどの名演である。この曲はジミ・ヘンドリックスの曲だが、ここでのクラプトンにはジミ・ヘンのソウルが彼の指先に乗り移っているように思えるのである。たぶん彼の死を追悼するつもりでこのアルバムに入れたのであろう。でもなぜこの曲なのか、それを考えてみるのも面白いと思う。

 そして"Layla"である。この曲に関しては何もいうことがない。というか何もいうことができない。この曲が作られた経緯からして、すでに歴史に残る名曲となるべくしてなっているという感じだ。
 そしてこの曲のリフも、誰でも聴いただけでわかるようなものになってしまった。この頃のクラプトンは本当に素晴らしかったと思う。この後に来るドラッグ中毒が嘘のようである。

 というわけでこのアルバムを聴くと、夏の終わりを思い出すのである。残暑の中でダラダラと聞き流すには打ってつけだし、もちろんじっくりと腰をすえて聴くのもまた一興である。

 ついでに彼らのライヴ盤もお勧めである。この時期のクラプトンは確かに"GOD"であった証である。

ライヴ・アット・ザ・フィルモア Music ライヴ・アット・ザ・フィルモア

アーティスト:デレク・アンド・ドミノス
販売元:ユニバーサルインターナショナル
発売日:2000/12/20
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2007年8月21日 (火)

バークレイ・ジェームス・ハーヴェスト

 インターネットで以前、バークレイ・ジェームス・ハーヴェストを検索するときに困ったことがあった。それはバークレーなのかバークレイなのか、ジェームスなのかジェームズなのかジェイムズなのかジェイムスなのか、はたまたハーヴェストなのかハーベストなのか、非常に迷ったことがあったからだ。

 ある意味パソコンとは融通の利かないところがあって、正確に表記しなければならない場合がある。特に商品を購入する場合はそうであった。

 それでイギリスの叙情派プログレッシヴ・バンドの代表の1つであるバークレイ・ジェームス・ハーヴェスト(以下BJHと略す)は、70年代から90年代にかけて活躍した。
 彼らは数多くのアルバムを発表していて、そのうちのいくつかは日本盤でも聞くことができる。

 それで今回紹介するのは、74年に発表された彼らのライヴ・アルバムである。その名前もズバリ「バークレイ・ジェームス・ハーヴェスト・ライヴ」である。

Photo_4 Music Live

アーティスト:Barclay James Harvest
販売元:Eclectic Discs
発売日:2005/10/04
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 74年当時は2枚組のLPとして発売されたそうであるが、CD時代のいまは1枚ものとして店頭に並んでいるようだ。

 内容は素晴らしいの一言に尽きる。何が素晴らしいのかというと、メロトロンの音で溢れかえっているのだ。よく「メロトロンの洪水」という表現を聞くが、このアルバムは、本当にその通りである。

 当時のライヴ盤だから、多少はスタジオ編集で音を加えているのであろうが、それにしてもクリムゾン以上に響き渡っている。ライヴ盤でこれほどメロトロンが使われているのは、ムーディ・ブルースのライヴ盤以外にはないのではないだろうか。

 メロトロンという楽器は、キーボードの一種なのだが、鍵盤を押すとカセット・テープのようなものがまわって、ストリングスのような弦楽器やフルートのような管楽器、果ては男声女声コーラスまで出せるのである。要するにそのカセット・テープのようなものに録音しておけばどんな音でも出せるのである。
 それをピッチシフターのようなもので高低や強弱、長短をつけて伴奏するのである。だからその日の気温や湿度でも音程が違ってくるのだそうだ。

 昔リック・ウェイクマンは、いうことをきかないメロトロンを家の庭で燃やしたそうだが、それくらい微妙な楽器なのである。
 あのビートルズも"Strawberry fields forever"で演奏しているし、ストーンズも使ったことがある。キング・クリムゾンの最初のメロトロンは、ムーディ・ブルースが使わなくなったものをもらって演奏していたそうである。

 それでBJHのライヴ盤である。ムーディ・ブルースよりもギターも目立っていてロックしている。曲自体もよい。彼らのデヴュー時の2枚のアルバムはオーケストラを使っていたのだが、ライヴでは経済的な問題で(要するに儲からないので)、メロトロンを使っているのである。

 

Live

買ったきっかけ:
 スタジオ盤は何枚も持っていたのだが、ライヴ盤は1枚も持っていなかったから。
 アルバムの音をどう再現するのか興味があった。

感想:
 素晴らしい内容である。何が素晴らしいのかというと、メロトロンの音で溢れかえっているのだ。よく「メロトロンの洪水」という表現を聞くが、このアルバムは、本当にその通りである。

おすすめポイント:
特に"Medicine man"、"Crazy city"、"Negative earth"などはギターとキーボードが程よく目立っていて聞いていて感動する。"She said"、"For no one"、"Mockingbird"などもお勧めである。

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2007年8月16日 (木)

マンフレッド・マンズ・アース・バンド

 マンフレッド・マンズ・アース・バンドほど、その活動時期によって異なる音楽性を発揮しているグループも珍しいと思う。

 名前を見て分かるように、このグループのリーダーはマンフレッド・マンというキーボーディストである。本名をマンフレッド・ルボウィッツといい、1940年に南アフリカのヨハネスブルグで生まれた。
 幼少の頃より音楽に関心を示し、5歳頃からピアノを始めたらしい。やがて大学を卒業後、本格的にジャズを学びに渡英した。

 基本的に彼らの音楽性は、1990年までに4つの時期に分けられると思う。第1期はイギリスのR&Bバンドとして、シングル・ヒットを出していた時期である。いわゆるブリティッシュ・イノヴェイジョンの時期にあたる。

 その後ジャック・ブルースが参加・脱退、代わってクラウス・ヴァマンが加入するなどのメンバー・チェンジがあり、第2期がスタートした。これは69年頃まで続いたそうだが、この頃も基本的にシングル・ヒットを飛ばすポップ・バンドであった。

Very Best of Music Very Best of

アーティスト:Manfred Mann
販売元:Emd Int'l
発売日:2008/05/09
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 その後バンド名をマンフレッド・マンズ・チャプターⅢと変えてメンバー・チェンジを行い、ブラスなどを加えたジャズを志向するのだが、これはあまり長くは続かなかった。

 そしてまたまたマンフレッド・マンズ・アース・バンドと改名した彼らは、プログレッシブ・ロック寄りの音楽をやるようになった。1971年の頃である。

 プログレといっても、もともとがビート・バンド出身なだけに、どこかポップな音作りを残している。したがってギターが泣いたり、メロトロンが叙情的なメロディを奏でたりということはないのである。
 また、曲自体もブルース・スプリングスティーンやボブ・ディラン、ロビー・ロバートソンが作ったものをアレンジしたり、未発表曲を演奏したりしているので、非常に耳障りがいいのである。

 特にアース・バンドと変えてからの8作目にあたる「ウォッチ」は、さわやかでメロディアスな曲が多い。(といっても全7曲だが・・・)

Watch Music Watch

アーティスト:Manfred Mann's Earth Band
販売元:Creature
発売日:2002/01/21
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 1978年に発表されたものであるが、自分が聴いたのはCDとして再発された90年である。
 前述したように何しろ曲がいい。ジャズ的な要素はまったく見られず、まさに70年代的ロック・ミュージックである。もちろんギター・ソロもあるし、分厚いキーボードの壁もある。
 ただ、キーボードはこのアルバムではシンセサイザーが中心で、ストリングスが若干補っている程度だ。

 2曲目の"Drowning on dry land/Fish soup"では、最初はアコースティック・ギターで始まり、それにシンセサイザーが絡みつく感じである。途中、ギター・ソロがかなり目立っていて、この曲が2部構成だということに気づかせてくれる。

 4曲目の"California"は名曲である。夏の青空に白い雲、遠くにヨットが浮かび浜辺で遊ぶ人たちの姿が目に浮かぶような曲である。これもシンセサイザーとギターが絶妙にブレンドされている。本当にいいのだ。シングル・カットされたことからも分かると思う。

 後半の3曲は見事である。5曲目"Davy's on the road again"はアメリカ人のジョン・サイモンとロビー・ロバートソンの作った曲で、途中でオルガン・ソロが入るのだが、結構面白い味を出している。
 続いて"Martha's Madman"はややアップ・テンポのロックン・ロールである。この辺の曲構成が見事だと思う。この曲でもキーボードとギターが交互にソロを取っている。
 そして最後の曲が"Mighty  Quinn"。この曲はボブ・ディランが作った曲で60年代後半にイギリスでヒットした曲であるが、ここではライヴ演奏されている。

 ちなみにここでドラムを担当しているのはクリス・スレイド。彼はこのあとユーライア・ヒープ、デイヴ・ギルモア・バンドを経て、ジミー・ペイジとポール・ロジャースのバンド、ザ・ファームに参加した。

 21世紀になってからは、活動しているのかどうかは不明であるが、結構いいアルバムは残しているのである。やはり良い楽曲とアレンジが大事だというお手本みたいなバンドなのであった。

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2007年8月14日 (火)

ザ・グリース・バンド

 最近、中古CDショップでグリース・バンドの1stアルバムを購入した。これがまたイケるのである。

The Grease Band Music The Grease Band

アーティスト:The Grease Band
販売元:Hux
発売日:2003/09/29
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 グリース・バンドは60年代中期から活動していたイギリスのバンドである。もともとはジョー・コッカーのバック・バンドであった。日本でいうと井上陽水のバックを務めていた安全地帯のようなものである。

 ジョー・コッカーとウッドストックにも出演しているので、記録映画に出演しているはずである。このあとジョーは、レオン・ラッセルとともにアルバムを制作し、ツアーにでかけた。これがあの有名なマッド・ドッグス&イングリッシュメン・ツアーである。

Mad Dogs & Englishmen (Rmst Ac3 Dol Dts) DVD Mad Dogs & Englishmen (Rmst Ac3 Dol Dts)

発売日:2005/10/18
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 それで後に残されたメンバーたちは、自分たちでアルバムを発表するのである。これが1971年2月のことであった。残念ながらセールス的には失敗したものの、評論家たちからは絶賛された。
 解説によると「このバンドは、ザ・バンドの柔らかい美しさと、プロコル・ハルムのロックを1つにミックスして、最高に活かしたロッキン・ファンキーな土台に結びつけている」とのことらしい。

 音楽性は上記にもあるように、アメリカ志向、特にアメリカ南部にルーツを持つ音楽、当時はスワンプ・ロックといわれていたものであった。
 この当時はジョージ・ハリソンやエリック・クラプトン、ストーンズなど一流ミュージシャンの間で、アメリカ南部の音楽を追求する姿勢が見られた。だから、レオン・ラッセルやデラニー&ボニーなどがロック史に登場することになった。

 そういうわけでグリース・バンドの音楽性は、フェイセズを脱退したロニー・レインと共通点が多い。どちらもアメリカ南部やR&Bを求めようとしていたからだ。

スリム・チャンス Music スリム・チャンス

アーティスト:ロニー・レイン
販売元:ミュージックシーン
発売日:2003/12/16
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 だからこのアルバムも、ボケーとしながらBGMとして聞き流すと、非常に心地よい。あるいは車を運転しながらかけていても最高である。どの曲がどうこう言わずに、全体としていいのである。

 彼らは2枚のアルバムを発表した後、解散した。ギターのヘンリー・マックローはこの後にウィングスに加わって、"My love"のリード・ギターを弾くことになる。またクリス・ステイトンは様々なバンドのアルバムにゲスト参加し、最近ではずっとエリック・クラプトンと行動をともにしているようだ。
 また、ニール・ハバードやアラン・スペナーもロキシー・ミュージックのアルバムに参加している。ドラマーはフェアポート・コンヴェンションに参加したし、結構有名なバンドに行っている人が多いのである。

 そういうわけでアーシーな音楽が好きな人にはたまらないアルバムだと思う。たぶんこのアルバムを中古屋に売った人は、あまりこのカテゴリーの音楽が好きでなかったのであろう。まあ、ポップなメロディがあるわけでもないし、仕方ないのかもしれない。
 こういう音楽は全体的に聴くことが大切だと思うのである。

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2007年8月12日 (日)

エモーショナル・レスキュー

 さて真夏のストーンズ特集も第3回、一応これで最終回ということになる。あんまり引っ張ってもなあと思うからだ。

 それでこれもリアル・タイムで聴いた1980年のアルバム「エモーショナル・レスキュー」である。これは真夏の夜に聴くと、結構いけそうな気がするアルバムではないだろうか。

7 Music Emotional Rescue

アーティスト:The Rolling Stones
販売元:Virgin
発売日:1994/07/26
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 しかしこのアルバム、彼らの歴史から見てそんなに意義があるものとは思えないし、今となっては「レット・イット・ブリード」や「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」のような彼らの代表作ともいえないと思う。

 しかし私的には、夏の夜向きという感じなのだ。ジャケットもなんか夜っぽいでしょ。もう少し言い足すと、クールなイメージがするのだ。確かに"Summer romance"、"Where the boys go"、"She's so cold"のようなストーンズらしい曲はある。
 また、前作の"Miss you"のようなディスコ曲"Emotional rescue"も含まれている。ファルセットで歌うミック・ジャガーはちょっと不気味だった印象があるが・・・

 しかし1曲目の"Dance"はそれまでのストーンズのイメージとはちょっと違う。確かにディスコ・ミュージックなのだが、いまいちホットしにくい。この曲でディスコで盛り上がっていこうとはならないと思う。ファンキー・ミュージックの範疇に入るだろうが、不思議な曲だ。

 そして"Down in the hole"。これはまさにブルーズである。昼間に聞くより、夜に聴いた方が心に染み入ると思う。ミックも結構本気で歌っているし、バックのブルーズ・ハープもいい音を出している。隠れた名曲である。

 "Indian girl"も彼らお得意のカントリー・ミュージックで、かなりシリアスな内容をサラッと歌っている。これも前作の"Far way eyes"とは違って、昼間より夜に聴いた方が心にグッと来る。

 そして定番となったキースの歌う"All about you"である。まさにクロージング・テーマのようにそっと忍び足で擦り寄ってくるような曲である。私的にはある意味、子守唄のような曲だと思っている。まさに夢に誘う導入曲のようなそんな印象が残っているのだ。

 だから総合的にいって、前作の「サム・ガールズ」は昼間に、そしてこの「エモーショナル・レスキュー」は暑さが一段落した夜に聴く音楽だと思っている。
 疑わしいと思う人は、一度夜寝る前に聞いてみるといい。ただし、その日の日中は35度以上の猛暑日を記録したときでないと、わからないと思う。

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2007年8月11日 (土)

女たち

 さて夏といえばストーンズ!と勝手に決めてゴメンナサイ。でもやはり暑い夏には熱いものを、というわけだから、これも立派な「大暑療法」なのかもしれない。

 それで今回は1978年6月に発表された「Some girls(女たち)」である。これはリアル・タイムで聴いたので、真夏にふさわしいアルバムと断言できる。

6 Music Some Girls

アーティスト:The Rolling Stones
販売元:Virgin
発売日:1994/07/26
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 だいたいこの頃はディスコ・ミュージックやパンクが流行っていた。だから猫も杓子もというか、主だったアーティストやバンド、例えばキッスやELO、ロッド・ステュワート、あのサー・エルトン・ジョンまでもディスコ・ミュージックに走っていたのである。

 最初このアルバムの1stシングルである"Miss you"を聞いたとき、ストーンズよおまえもか、とがっかりしたものである。しかし時間軸でみたときに、これもストーンズ流のブラック・ミュージック取り込み作戦の一環だということが分かったのだ。

 たとえば60年代デヴュー時では、チャック・ベリーなどのロックンロールやR&Bを取り込み、60年代末では流行していたアメリカ南部音楽の影響を受け、70年代に入ると前作にもあったレゲエ・ミュージックなどに食指を伸ばすのである。

 こうやって見ると、ある意味ディスコ・ミュージックに走るのも合理性は見られるのだが、当時はそんな事を考えることはできなかった。ただ単に儲け主義に走っているとしか思えなかった。

 だからストーンズ、特にミックとキースのブラック・ミュージックに対する嗅覚の鋭さ、時代の求める音楽に対する鋭敏性というのは、確かなものがあると思うのだ。だからこういうアルバムが作れるのであろう。

 この"Miss you"には元キング・クリムゾンのメル・コリンズがサックスを吹いているということを、今回これを書いていて初めて知った。びっくりした。
 また"Far away eyes"はカントリー・ミュージックで、これも夏の日のうだるような午後に聞くとピッタリとはまると思う。

 そして"Before they make me run"では、キース・リチャーズがリード・ボーカルをとっているが、これ以降アルバムごとに必ず彼がリード・ボーカルをとる曲が入るようになったという。

 当時はあまり評価しなかったけれど、今になってみれば彼らの時代性に対する鋭さが表れている好盤だと思うのである。これがロックという音楽が持つ雑食性なのだろう。

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2007年8月10日 (金)

ブラック&ブルー

 夏といえばストーンズ!
でもストーンズはどれを聴いても夏にふさわしいような気がするが、特に夏といえば、ライヴ盤を除いては「ブラック・アンド・ブルー」が最初にあげられると思う。

8 Music Black and Blue

アーティスト:The Rolling Stones
販売元:Virgin
発売日:1994/07/26
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 TVの某国営放送の「ヤング・ミュージック・ショー」でも一部このアルバムから歌われていたが(「愚か者の涙」)、ストーンズの“ロッケンロール”というイメージがいい意味で壊されたという印象があったアルバムである。

 普通ストーンズのアルバムの1曲目は、はじけるようなロックンロールで始まるような印象があったのだが、このアルバムは"Hot stuff"で始まる。この曲は粘っこいリズムで、ロックというよりは、ファンキー・ミュージックという感じである。まずこの曲でぶっ飛んだし、ダラダラと汗を流す夏というイメージが呼び起こされるのである。

 この曲と"Hey Negrita"はストーンズのブラック志向が前面に押し出された曲だ。それまでストーンズといえば、"Brown sugar"や"Honky Tonk Women"などのロックン・ロールという印象だったのだが、このアルバムでそれが払拭された。自分にとってはある意味、象徴的なアルバムだったのである。

 また、バラードも一押しである。"Memory motel"と"Fool to cry"は名曲だと思う。"Fool to cry"はたびたびライヴでも演奏されたそうだが、"Memory motel"の方は時間的に長いということもあるのだろうか(7分10秒)、そんなに演奏されなかったと思う。
 しかしどちらの曲も泣かせるメロディで感動的である。ストーンズのバラードは、"Wild horses"のように泣かせるのである。

 このアルバムの中でストーンズらしい曲は、"Hand of fate"と"Crazy mama"ではないだろうか。こういう曲を聴くと、思わず安心してしまう。
 このアルバムは、ミック・テイラー脱退後のまだギタリストが決定していない頃のものなので、のちにメンバーになったロン・ウッド以外にもウェイン・パーキンスやハーヴィー・マンデルなどが参加している。

 他にもジェフ・ベックやロリー・ギャラガー、ライ・クーダー面白いところではスティーヴ・ヒレッジも名前は挙がったとかいわれているが、実際参加してみたらどんな音になったのか興味深い。おそらく長くは続かなかっただろうけれど・・・

 このアルバムが発表されたのは1976年の4月であるが、自分が購入したのは大学に入学したあとの80年ごろの夏だった。それで夏というイメージがあるのかもしれないのだが、実際に聴いても夏にふさわしいと思うのだが、どうだろうか。

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2007年8月 9日 (木)

海洋地形学の物語

 イエスの1973年発表のアルバム「海洋地形学の物語」のジャケットがよい。さすがロジャー・ディーンである。ただもう少し中央の古代ピラミッドが大きいともっと良かったと思う。

海洋地形学の物語 Music 海洋地形学の物語

アーティスト:イエス
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2003/09/10
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 ということで今回はイエスの通算7作目にあたるアルバムを紹介することにした。これも真夏にふさわしい音楽だと思うのである。

 基本的にこのアルバムに対する評価は厳しいものがある。どのディスク・レヴューを読んでも「難解である」「散漫な印象」「考えすぎ」「頭でっかち」などあまりいい言葉は見られない。

 確かに「危機」は一家に一枚の名作だし、「イエスソングス」もスタジオ盤の緊張感がライヴでも再現できるという名盤だったから、その後に発表されるアルバムはかなりの水準でないといい評価は与えられないに違いない。

Yessongs Music Yessongs

アーティスト:Yes
販売元:Atlantic
発売日:1994/09/27
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 解説によると、このアルバムの基本コンセプトは来日中の東京のホテルで、ジョンとハウが考えたものらしい。ジョンの読んでいたヒンズー教による教典がその発端となったということである。
 しかも2枚組で、全4曲、当時はLPレコードだったので、片面1曲ずつだったから、トータルで80分以上という長さであった。ただグループの立場からいえば、それだけアイデアが溢れていて充実していた時期だったのであろう。

 「危機」のような緊張感のある音作りで、アルバム1枚だったらもっとよくなったかもしれないが、2枚組を一気に聴き通すのは、普通のリスナーにはつらいものがあるのかもしれない。(私は一向に構わないのだが・・・)

 ただ真夏にダラダラとBGMとして聞き流すにはちょうどいいのではないだろうか。この4曲はそれぞれの楽器をメインにしているという構成をとっている。

 最初の「神の啓示」はジョンの呪文のようなボーカルで幕を開け、船が大洋に巡航するように展開されていくのである。この曲はバンド・アンサンブルが強調されているが、もう少し緊迫感や疾走感があればよかったのにと思う。この点が「危機」よりも劣る原因なのかも知れない。

 2曲目の「追憶」はリック・ウェイクマンのキーボードを主体としている曲で、はるかな太古を懐古させるような印象を与えてくれる。聴くとゆったりとした気分になり、20分以上の時間を長く感じさせないのはさすがである。

 3曲目の「古代文明」はスティーヴ・ハウのギター、特にアコースティック・ギターをメインにしている曲である。そして18分少々の最後の5分には、そのハウのギターとジョンのボーカルだけで聴かせてくれる。この辺は暑い夏に一服の涼風を与えてくれるような、このアルバムの中で一番クールなところだと思う。

 最後の曲「儀式」は、クリスのベースと新加入のドラマーであるアラン・ホワイトのリズム陣を強調した曲である。その後のライヴでもたびたび演奏される曲にもなった。このアルバムの中でライヴでも演奏される曲はこの曲だけといってもいいであろう。
 この曲が4曲の中で一番長く21分以上ある。ちょっと曲の最後を引きずっている感じがあり、もうちょっとすっきりと終わらせた方がよかったかなと思うのである。

 最後の曲だけは、終わり方がくどいかなとは思ったが、真夏に聞くには全体的にいいのではないだろうか。特に暑さで批評精神をなくし、BGMとして聞くにはいいと思う。

 しかもジャケットも何となく涼しげであるし、CDでは残念ながら白黒写真であるが、レコードの内ジャケットにある写真はカラーでとてもよい。タイトルにちなんだ海洋写真が、これまた真夏向きなのである。
 というわけで、このアルバムは、暑さにうだりながらBGMとして聞くには素晴らしいチョイスだと思うのだが、どうだろうか。

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2007年8月 8日 (水)

夏の邦楽といえば・・・

 夏といえば・・・ということで80年代を中心に自分にとって夏向きの音楽を紹介させてもらった。中島みゆきや山下久美子、大滝詠一など当時を彩る偉大なミュージシャンばかりだが、いよいよ真打ちの登場である。その名を松田聖子という。

 70年代の歌謡界で女王といえば、山口百恵だと思う。これは本人の才能もさることながら、彼女をバック・アップしたプロジェクト・チームも評価していいと思う。例えば、宇崎竜童と阿木燿子、プロデューサーであり、週刊誌ではオカマと書かれていた酒井正利のサポートなどである。

 そして80年代に入ると、百恵と代わって登場したのが松田聖子であった。聖子も当初は山口百恵と同じようにバック・アップされていた。していたのは主にユーミンである。当時は呉田軽穂というペンネームで曲を提供していたことは有名である。

 そして個人的に彼女のベスト・アルバムといえるのが、「ユートピア」である。1983年の作品。

 Photo Music ユートピア

アーティスト:松田聖子
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:1990/10/15
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 これは当時の様々な一流ミュージシャンが集結して、彼女のために曲を提供し、演奏し、プロデュースしたようなアルバムである。

 その名前を羅列してみると、杉 真理、来生たかお、財津和夫、細野晴臣、甲斐祥弘、上田知華、松任谷正隆、そして呉田軽穂らが楽曲を提供し、ギターに鈴木 茂、ドラムスに林 立夫、島村英二、パーカッションは斉藤ノブ、ベースに細野晴臣、コンピューター・プログラミングは当時YMOと活動をしていた松武秀樹などなどである。

 前回の山下久美子にもnobody、大沢誉志幸などが関わっていたが、さすが松田聖子ともなると、格が違うようだ。

 それでこのアルバムを聴きながら、勉強をした。正確にいうと、勉強の合間に聴いた。勉強というのは就職試験である。できれば一発で合格したかったので、それまでのうるさい環境を変えるために、引越しまでして、ひとり部屋にこもって勉強した。

 冷蔵庫もエアコンもない状態は相変わらずで、勉強をしすぎて頭がフラフラになると、水風呂に入り、コカコーラの1ℓサイズのビンをラッパ飲みしてクール・ダウンをした。
 腹が減ると、近くのパン屋に行ってパンを買うか、時間があれば大学の生協に行って、カレーライスを食べた。カレーは早く準備できるからだ。

 そうやって6月、7月と約2ヶ月間遊びにも行かず、バイトもせず、学校にも行かずに勉強した。その時に聴いていたので、強力な思い出があるのだ。

 全10曲の中で、財津和夫と甲斐祥弘がそれぞれ2曲ずつ作曲しているが、この2人の曲は素晴らしい。特に甲斐祥弘は"ハートをROCK"、"赤い靴のバレリーナ"の作曲者としてクレジットされているが、どうしてこんなポップな曲が書けるのだろうと思えるほどの名曲である。

 このアルバムからは細野晴臣が作った"天国のキッス"がシングル・カットされたが、続いてシングル・カットされるのなら"ハートをROCK"だと思っていた。それほどいいのである。
 また曲だけでなく、松本 隆の書く詩もまた曲にピッタリだ。別に男女差別するつもりはないのだが、男性の松本 隆の書く詩が松田聖子のような可憐な女性の心象風景とどうしてマッチするのかが不思議であった。

 特にこの曲は、"Rock"、"Knock"、"Lock"という韻や堅物の男性を自分のものにしようとする女性心理の危うさなどがよく表れている。すごいぞ、松本 隆!と思ったのだが、いまは何をしているのだろうか。

 というわけで松田聖子は「ブリッ子」とか、涙が出ない泣き顔とかいわれていたが、どうしてどうして、実は昔からアイドルではなく、自作他作を問わず自己表現の上手なアーティストだったのである。

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2007年8月 7日 (火)

夏の邦楽特集その2

 今のヤング・マン&ヤング・ウーマンたちは、夏になると何を聞くのだろうか。きっとオレンジ・レンジや流行のJ-Hiphopなんかを聞くのだろうなあ。

 一昔前では、サザンやチューブなどが夏の定番だった。サザンの「ヌード・マン」や「稲村ジェーン」なんかはよく聞いたものだ。

 それで私がもっともっと若かった頃、夏の邦楽といって、まず頭に浮かぶのが山下久美子である。1983年に発表されたアルバム「ソフィア」はジャケットからして夏本番という感じである。この写真に写っている後ろ向きの女性は、久美子本人といわれていたが、本当だろうか。

山下久美子 ゴールデン☆ベスト-コロムビア・シングルス1980~1988- Music 山下久美子 ゴールデン☆ベスト-コロムビア・シングルス1980~1988-

アーティスト:山下久美子
販売元:コロムビアミュージックエンタテインメント
発売日:2005/01/26
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 彼女の母親が経営しているスナックに一度だけ行ったことがあったが、ごく普通のお店だったことを覚えている。

 次に思い出すのが、大滝詠一の「ア・ロング・ヴァケーション」である。1981年のこのアルバムも夏の定番であった。"君は天然色"、"Velvet Motel"、"カナリア諸島にて"の3連発には完全にノックアウトされたものだ。

A LONG VACATION 20th Anniversary Edition Music A LONG VACATION 20th Anniversary Edition

アーティスト:大滝詠一
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:2001/03/22
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 もちろんこれ以外にも、ビッグヒットになった"恋するカレン"、太田裕美も歌った"さらばシベリア鉄道"などの名曲もあった。この年のベスト・アルバムではないだろうか。

 そして中村あゆみの「翼の折れたエンジェル」も捨てがたいと思う。これも1985年頃のアルバムであるが、当時はよく聞いたものだ。ただ残念なのは、いま手元にそのアルバムがないので、詳しくはコメントできないのだが、曲調などそれまでのニュー・ミュージックとは違うような印象がある。高橋 研という人がこのアルバムのキー・パーソンで、作曲やアレンジなどにクレジットされていた記憶がある。

究極のベスト! 中村あゆみ Music 究極のベスト! 中村あゆみ

アーティスト:中村あゆみ
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2005/06/22
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 もちろんこれ以外にも、オフコースの「ベスト・セレクション1975-79」や高中正義なども、夏の定番にふさわしい音楽だったと思う。車を運転しながらカセット・テープでよく聴いた。

 90年代後半になると山下達郎の「コージー」を聴き始め、いまだによく聴いている。これも"氷のマニキュア"、"ヘロン"、"夏のコラージュ"など定番の曲が目白押しである。

COZY Music COZY

アーティスト:山下達郎
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:1998/08/26
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 いろいろ書いてきたが、自分にとっての夏の定番コレクションをつくってみると面白いと思う。

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2007年8月 5日 (日)

今宵は中島みゆきと・・・

 前回のブログで大学生活の一端を垣間見させてしまったが、大学生活の結果、自我の拡大に伴い、聴く音楽の趣味も多少は変容していった。洋楽中心だったのが、邦楽も聴くようになったのだ。

 もともと70年代フォーク、井上陽水吉田拓郎泉谷しげるなどはよく聞いていたのだが、アルバムを購入しようという意欲まではなかった。大学生になって「氷の世界」や「陽水Ⅱセンチメンタル」「今はまだ人生を語らず」などを買うようになったのだ。でも加川 良までは買わなかった。貧乏だったからだ。

 それで中島みゆきを知ったのは、ラジオのオールナイト・ニッポンのDJを聞いてからだった。当時は月曜日の(正確に言うと火曜日なっているのだが、意識としては月曜日だった)深夜になると毎回ラジオのスイッチを入れては聴いていたものだ。

 そのときの話し振りと番組の終わりにかかる彼女の歌との落差が大きくて、びっくりしたものだった。

 また当時の間借りしていたアパートの住人がかけるレコードの低音が響いてうるさかったことを覚えている。その時にかかっていたのが中島みゆきの「親愛なる者へ」であった。

 そういういきさつがあって中島みゆきに、ずっぽりとはまり込んでしまったのである。

 それで夏とくれば、彼女のアルバム「あ・り・が・と・う」と「親愛なる者へ」を思い出す。当時は朝寝て、昼過ぎに起きて学校に行くという生活が普通だったので、"朝焼け"という曲はぴったりだったし、実家に帰省するときは"ホームにて"のような情景をたびたび思い出した。
 またこのアルバムにある"遍路"、"店の名はライフ"は、それまでのフォーキーな彼女のイメージとは違って、まるでユーミンのようにいわゆるニュー・ミュージック系に変わったようで驚いたという思い出がある。

 当時は彼女もいなかったけれど、"サーチライト"や"時は流れて"などに描かれる心象風景には感銘したものだ。あまりにもリアルだったからだ。

2 Music あ・り・が・と・う

アーティスト:中島みゆき
販売元:ヤマハミュージックコミュニケーションズ
発売日:2001/03/28
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 そして例の「親愛なる者へ」だが、この中の"タクシー・ドライバー"にはいまだに涙してしまう。また"片想"、"小石のように"に描かれる世界にはどうしようもなく引き寄せられてしまうのである。親近感を覚えるとはまさにこのことなのか。彼女の世界観には男性、女性を問わず共鳴してしまう部分があるのだ。

 それにこのアルバムの曲構成は、まさにプログレである。"泥海の中から"、"信じ難いもの"、"根雪"の3曲のつなぎ方は見事であり、プログレの組曲的展開のようである。

 またこのアルバムの白眉は"狼になりたい"、"断崖-親愛なる者へ"の最後の2曲である。"狼になりたい"に出てくる“吉野屋”はまだこのあたりでは珍しかった(はっきりいってなかった)けれど、その雰囲気は伝わってくるし、彼女の歌とも叫びともつかないところはこちらまで胸を掻きむしられそうになった。

 そして最後の曲"断崖-親愛なる者へ"は彼女の決意声明である。この歌を聴いて初めて彼女の“しゃべり”と“歌”との落差が理解できた気がした。

1 Music 親愛なる者へ

アーティスト:中島みゆき
販売元:ヤマハミュージックコミュニケーションズ
発売日:2001/03/28
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 当時は、そして今も、女性というのが理解できなかったけれど、女性だけでなく人間がもつ業の奥深さ、不可思議さを少しは理解できたような気がしたものだった。

 というわけで、夏の徹夜明けで朝を迎えたときは、これらのアルバムが心に響くのである。

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2007年8月 4日 (土)

今夜はカンサスと

 ~夏が来れば思い出す、カンサスの歌とアルバムを(゜゜)~

ということで、今回はかつて一世を風靡したアメリカのハード・プログレ・バンド、カンサスの1979年のアルバム「モノリスの謎」の登場である。

 70年代の後半から80年代前半にかけて、アメリカではプログレ・ハードという言葉が流行し、それを体現するようなバンドが陸続と輩出された。
  その中で3大アメリカン・プログレ・ハードというのがあって、ジャーニースティックス、そしてこのカンサスが世界的にも有名であった。

 それでこのカンサスであるが、73年にアメリカのカンサス州で結成された6人編成のバンドであり、その特徴としては、2人のツイン・ギターとヴァイオリニストを擁する点であった。

 一般的には77年に発表された「暗黒への曳航」が彼らの最高傑作といわれているが、この77年から82年くらいまでは、彼らの全盛期であったといってもいいと思う。

3 Music 暗黒への曵航

アーティスト:カンサス
販売元:Sony Music Direct
発売日:2004/10/20
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 アメリカのプログレ・バンドの宿命として、芸術性と大衆性の両方を獲得しなければならないという命題があるのだ。(あくまでも個人的な意見だが・・・)
 だから売れないといけないし、同時にファンから納得がいくようなアルバムつくりをしていないといけないのである。この辺がイギリスのプログレ・バンドと大きく異なっている点である。(あくまでも個人的な意見です・・・)

 イギリスでは(「イギリスでも」といっていいと思うが)決して売れないヘンリー・カウとかサード・イヤー・バンドとか今でも語り継がれているが、アメリカでは絶対に存続できないだろうし、第一、名前が売れるまでも行かないだろう。

 それでカンサスの場合は77年の「永遠の序曲」がチャートで5位を記録し、前出の「暗黒の曳航」が4位、ライヴ・アルバムをはさんで「モノリスの謎」が10位を記録している。
 このようにアメリカでは売れないと、いくら芸術性が素晴らしくても見向きもされないのである。

 この「モノリスの謎」の「モノリス」とはあの有名な映画「2001年宇宙の旅」に出てくる正体不明の物体モノリスのことを直接的には指していないと思うが、その存在意義についてはほぼ同じことを言っていると思う。

2001 DVD 2001年宇宙の旅

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/12/08
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 つまり映画のモノリスとは、猿人を人間にまで、人間を宇宙的生命にまで進化させたパワーを持つものだが、このアルバムでのモノリスとは、アメリカ・インディアン(現在ではネイティヴ・アメリカンが正式な名称であるが、ここでは当時の呼び方にならって書いている。昔は歴史認識が間違っていたのだ)が現代文明に警鐘を鳴らすという意味で使われていて、トータル・コンセプト・アルバムのキー・ワードになっているものである。

 大学生のとき、このアルバムを聴きまくっていた記憶がある。79年の7月に発売されたことになっているので、たぶん夏休み中は汗をかきまくりながら、聴いていたのだろう。
 1曲目の"On the other side"のイントロのヴァイオリンを聴いたときに、当時の状況をまざまざと思い出すことができる。
 当時は4畳半の間借りをしていて、エアコンも冷蔵庫もない生活をしていた。当然のことながら、自炊はラーメンだけで、あとは外食といっても生協で食べることがほとんどであった。
 昼まで汗びっしょりになりながらも寝ていて、そして昼飯を食べに生協に行き、夜はラーメンかパンか、お金があれば定食を食べに行っていた。もちろん月に数回であったが・・・

 音楽とは不思議なもので、当時の記憶と密接に結びついてはいまだに頭の中にあるのである。音を聴くだけで、その当時の出来事や様子、果ては匂いまでも思い出せるのだ。ある意味恐ろしいことではある。

 というわけで、このアルバムは決して名盤というものではないが、私にとっては当時の生活を思い出させる大切なアルバムなのであった。

4 Music Monolith

アーティスト:Kansas
販売元:Kirshner
発売日:1990/10/25
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2007年8月 3日 (金)

暑い夏とジェフ・ベック

 以前、暑い夏にはクールな音楽をということで、ジェフ・ベックの「ワイヤード」を紹介させてもらったが、今回は暑い夏には汗をかいて涼しくなろうと、同じジェフ・ベックのアルバムを紹介させてもらう。

 最初は第2期ジェフ・ベック・グループの「ジェフ・ベック・グループ」である。アルバム・ジャケットにオレンジの写真が写っているので、通称オレンジ・アルバムともいわれている。

ジェフ・ベック・グループ Music ジェフ・ベック・グループ

アーティスト:ジェフ・ベック・グループ
販売元:Sony Music Direct
発売日:2006/01/18
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 1971年に第2期ジェフ・ベック・グループを結成し、さっそくアルバム「ラフ・アンド・レディ」を発表するが、残念ながらセールス的にはあまり売れなかったようである。
 それでジェフは同じメンバーとアルバム制作を続け、翌年発表されたのが、このアルバムなのである。

 だいたいジェフが同じメンバーと引き続きアルバムを作成するということ自体が奇跡に近いのである。バンドを結成しては解散させると当時は(今でも?)有名だったのである。
 したがって、このアルバムは最初から期待されていたらしいのだ。

 前作でアメリカのR&Bよりの音を目指していたジェフは、このアルバムのプロデューサーにブッカーT&MG’sのギタリストでもあるスティーヴ・クロッパーを起用し、ルイジアナ州メンフィスまで出かけて録音した。
 当然のことながら、音は黒っぽい。しかも適度にハードな部分も存在し、ジェフのギターも冴えまくっている。

 基本的に楽曲がよい。ボブ・ディランやスティーヴィー・ワンダーが作曲した曲やダイアナ・ロスが歌った曲など、適度にポップでもあるし、ジェフが作った曲
"Ice cream cakes"、"Highways"や"Definitely maybe"なども、本当にジェフが作ったのというくらい素晴らしい出来である。したがって全米19位までチャートインした。つまり売れたのである。

 やはりアメリカ南部で録音されたせいか、暑い夏を連想させてくれる。実際、個人的に聞き込んだのも夏だった。"Glad all over"や"Going down"は夏にピッタリだし、"Tonight I'll be staying here with you"や"I can't give back the love I feel for you"は暑さが一段落した夕方など涼むときに聞くと合うのではないだろうか。

 そして72年にジェフ・ベック・グループを解散させたジェフは、翌年かねてからの念願であったベース奏者のティム・ボガードとドラマー、カーマイン・アピスの3人でB・B&Aを結成するのである。

ベック・ボガート&アピス Music ベック・ボガート&アピス

アーティスト:ベック・ボガート&アピス
販売元:Sony Music Direct
発売日:2006/01/18
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 このアルバムで夏といえば、"Oh to love you"、"Sweet sweet surrender"、"I'm so proud"などのスローな曲と"Lady"、"Why should I care"などのハードな曲を思い出される。この絶妙なバランス感覚がよい。
 ボーカルが弱いといわれているが、確かにロッド・ステュワートのような個性的なボーカルではないが、そんなに気にすることもないと思う。
 このメンバーで来日公演も行われたし、そのライブ盤も発売された。しかしなぜまたすぐに解散したのだろうか。その辺が不思議である。

 というわけで夏といえば、ジェフ・ベックのあまり目立たない2作のアルバムなのであった。

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2007年8月 2日 (木)

太陽と旋律ではなくて戦慄

 ある日、テレビのCMを見ていたら、そのBGMがなんとあのキング・クリムゾンの"Easy money"だったのである。これにはびっくりした。某車会社のCMだったのだが、ついにこの曲までBGMになったのかと思うと、(あるいはこんな曲でもBGMになれるのかと思うと)時代は変わったなあとつくづく思った次第である。Photo

 キング・クリムゾンといえば、このブログでもたびたび名前が出てくるが、バリバリのプログレッシヴ・ロックのバンドである。まちがってもポップ・ソングを歌うようなグループではないのである。
 それが日本を、いや世界を代表するような企業のCMに起用されるのである。しかもシングル・カットもされたこともない曲がであるから、このCMを作成した会社はどういう意図をもってこの曲をBGMに採用したのか、ぜひその理由を聞きたいものだ。

 この曲が収められているアルバム「太陽と戦慄」は1973年に発表された。このアルバムから受ける印象は、人によって違いはあると思うが、荒涼感、寂寥感、緊張感などという言葉が浮かぶのではないだろうか。ちょうどムーディ・ブルースの「童夢」の正反対のような音と思えばわかりやすいと思う?(この辺の例えがわかればあなたも立派なプログレ・ファンです)

Photo_2 Music 太陽と戦慄(紙ジャケット仕様)

アーティスト:キング・クリムゾン
販売元:WHDエンタテインメント
発売日:2006/02/22
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 キング・クリムゾンというグループは、アルバムごとにメンバー・チェンジをしているようなグループで、これはプログレッシヴ・バンドではよくあることである。
 それで、この時期を第何期クリムゾンといえばいいのかわからないのだが、一般的には後期クリムゾンとか、第3期クリムゾンなどと呼ばれているらしい。

 ギタリストでリーダーのロバート・フリップ以外のメンバーを一新して作られていて、ベースでボーカルのジョン・ウェットンがファミリーから、ドラムのビル・ブラッフォードがイエスから移籍してきた。
 またギター以外に、ヴァイオリンというリード楽器が、さらにもう一人のパーカッショニストであるジェイミー・ミューアが参加しており、それまでのクリムゾンと一線を画している。
 ある意味現在のクリムゾンの原形がこの時期に当たるのではないかと、個人的に思っている。つまりリズムの重視、即興(インプロヴィゼーション)中心、2つのリード楽器の存在である。

 とにかくジョン・ウェットンのボーカルが哀愁を帯びていていい。基本的にこのグループのボーカリストはいい声をしている。グレッグ・レイクしかり、ボズ・バレルしかりである。(エイドリアン・ブリューはちょっと微妙だが、基本的にギタリストということで勘弁して下さい)

 それでこのアルバムには、ボーカル入りが3曲あるが、一番聞きやすいのは2曲目の"Book of Saturday"である。これはクリムゾンとしてはポップだし、ヴァイオリンの音色も哀愁感を醸し出していていいと思う。秋の夜長に聞くにはピッタリである。
 また"Exiles"はイントロも曲も長いが、曲自体は初期のクリムゾンを思わせるような、たとえば"I talk to the wind"や"In the wake of Poseidon"のようなところもあって素晴らしいと思う。この辺は70年代クリムゾンの傾向ではないだろうか。

 そして"Easy money"である。この曲は7分以上あり長いのだが、CMではイントロしか使われていなかった。そしてそれは正解だったと思う。後半では演奏主体になり、たぶんライヴではインプロヴィゼーションになるのであろう。

 というわけで昔のロックの曲がCMに使われることもしばしばであるが、中にはこんな迷曲が使われることもあるのだ。これから他にもどんな曲が使われるのか楽しみにしておきたい。たとえば、ピンク・フロイドの"Wish you were here"とか、イエスの"Roundabout"とか・・・

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2007年8月 1日 (水)

ハリーポッターと不死鳥の騎士団

 映画を見た。ハリー・ポッターの最新作であるが、これがまた退屈な映画だった。映画のチラシには「秘密、解禁」とあったが、全然解禁してくれなかった。

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 Music ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

アーティスト:サントラ
販売元:WARNER MUSIC JAPAN(WP)(M)
発売日:2007/07/18
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 結果的には次回作へ持ち越しという感じである。ハリーの額の傷の秘密もわからないままだし、両親が死んで、なぜ彼だけ生きていたかという謎もそのままである。

 またヴォルデモートとハリーの関係もよくわからない。ふと思ったのは、スター・ウォーズのルーク・スカイウォーカーとダース・ヴェイダーの関係のように、ハリーもまた実の父親と闘っているのではないだろうか。そんな気がした。

 それから戦闘シーンも子供だましだし、特撮のCGも全然見ていて面白くなかった。「パイレーツ・オブ・カリビアン」の方が、100倍は楽しいし、充実感があった。
 また、ダイ・ハード4の方が、100倍見ていて、スリルを感じた。ストーリー展開も面白かったのだ。
 「魔法界全体を巻き込み、生死をかけた壮絶な戦いが始まった!」というのは明らかに誇大広告である。JAROに電話してもいいくらいである。

 この映画では、よくわからないことがでてくる。新教師として送られてきたドローレンスは、なぜハリーたちが魔法の訓練をしていることが分かったときに、彼らを退学させなかったのだろうか。そう警告していたにもかかわらず・・・
 また、巨人の役割りはあれで終わりだろうか。終わりだとすれば、出番が少ないのはちょっと悲しいと思う。
 それにドローレンスがケンタウルスから連れ去られたあとはどうなったのだろうか。もう少し示してほしかった。

 結局、対決シーンも予想よりも迫力不足だったし、この映画はシリーズ化が進むにつれてトーン・ダウンしている。マンネリが進んでいるということだ。

 予定では今年の冬には次作「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の映画が公開されるらしい。そして今話題の最終作は来年以降ということだろう。全7作すべて映画化されるのだろうが、せめてもう少し話題つくりを工夫した方がいいだろう。

 この映画にはロック・ミュージックも出てこなかった。重ね重ね残念なことである。

P.S.
 プリンスといえば、プリンスの新作が出たらしい。前作から約1年のインターバルで、これは殿下の創作意欲の現われと見ていいだろう。

プラネット・アース Music プラネット・アース

アーティスト:プリンス
販売元:SMJ(SME)(M)
発売日:2007/07/25
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