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2007年8月28日 (火)

夏の終わりに・・・

 夏の終わりに聞く曲は、滅び行く美しさを伴うものがいい。そして優しく消えていく、そんな音楽ないかなあと思っていたら、ありました。それはロキシー・ミュージック。

 というわけで、今回は初登場のロキシー・ミュージックである。しかも夏の終わりに相応しいロキシーの作品といえば、彼らの最高傑作である「アヴァロン」だ。これを差し置いて他にはないだろう。

 個人的に一番好きなのは、「カントリー・ライフ」である。別にジャケットが好きだったとかいうことではなくて、エディ・ジョブソンが参加して、キーボードやヴァイオリンを演奏しているからというミーハーな理由からだ。(向かって右側は性転換した女性という噂があった)

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 ただそれだけではなく、"The thrill of it all"や"Out of the blue"などバックのスリリングなプレイとボーカルのブライアン・フェリーのねちっこい声が微妙にブレンドしているのが気持イイのである。
 またそれ以外にも"All I want is you"などは、イギリスでシングル・カットされ、そこそこヒットしたそうである。

 それで「アヴァロン」の話であるが、本当に一家に1枚の歴史的名盤であると思う。アーサー王伝説における死後の精霊となって集まる島、それがアヴァロンである。それをモチーフとしてアルバム・ジャケットに表し、1曲、1曲が独立した楽曲となっている。

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 それに言葉で表すのは難しいのだが、""More than this"や"Avalon"におけるバックの演奏の素晴らしさ、もっと正確にいうと、音の素晴らしさは聴いた人にしかわからないと思う。
 音符の1つ1つがまさに、right time, right placeといった絶妙のポイントに配置され、時として力強く、時として柔和に、楽曲を構成している。そしてそれが伝わってくるのである。

 "Avalon"の美しさはどうであろう。初めて美しいという曲を聴いたという感覚がある。ギターのワン・フレーズ、キーボードのワン・コード、女性コーラスのここぞというときに入ってくるスキャット、こういった全てがこの曲に豊かな息吹を与えている。

 また聞き逃せないのが"India"、"Tara"などの短いインスト曲だ。はっきりいってどうでもいい小曲のように聞こえるが、この曲があるために、アルバム構成自体が引き締まっている。このときのブライアン・フェリーはある意味、神がかっていたようだ。

 そしてこのアルバムの白眉は、最後の"Take a chance with me""To turn you on""True to life"の3曲だと思う。この順番でしか成り立たないような構成である。
 また、とにかくアレンジが素晴らしい。楽曲のよさを引き出すアレンジであり、その楽曲自体をさらに高めてくれるアレンジだと思う。

 発表されたのは1982年で、自分は夏の終わりに聴きまくった思い出がある。ミックスはボブ・クリアマウンテンで、彼はこの時代の寵児だったように思う。
 彼に頼めば、どんな音楽でも?きれいに美しく聴こえたものだ。日本の甲斐バンドもニュー・ヨークに出かけていってアルバムを録音していた。(別に甲斐バンドの音楽がひどいといっているのではないので間違わないように)

 ともかくフェリーを中心に一流ミュージシャンと一流エンジニアが集まって生まれた奇跡の1枚、それがこの「アヴァロン」ではないだろうか。


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