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2007年10月 6日 (土)

スリラー

 スリラーといっても映画でもなければ、お化け屋敷のことでもない。マイケル・ジャクソンが1982年に発表したアルバム「スリラー」のことである。

Thriller Music Thriller

アーティスト:Michael Jackson
販売元:Epic
発売日:1999/11/23
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 このアルバムは全米アルバム・チャートで37週に渡ってNo.1ヒットを記録した、まさにモンスター・アルバムなのである。
 またこのアルバムから"Billie Jean"、"Beat it"、"Thriller"、ポール・マッカートニーとデュエットした"The girl is mine"、"Wanna be startin' something"、"Human Nature"、"P.Y.T."
と7曲もシングル・カットされ、そのうち"Billie Jean"と"Beat it"が全米No.1を獲得している。

 ちなみに全曲とも全米トップ10に入っている。(いずれもビルボードHot100の結果より)
2006年のギネス・ブックでは、このアルバムは全世界の累計で1億400万枚以上を売り上げているといわれ、当然今もってなお世界で一番売れているアルバムである。

  また彼自身のソロ・アルバム全ての累計は7億5000万枚以上といわれ、何も仕事をしなくても、年間20億円の音楽関係の印税収入があるという。庶民にはまったく無縁の世界である。

 それでなんで「スリラー」なのかというと、これを聴くと秋を思い出すというただ単にそんな理由からである。他の人にとってはどうでもいい話なのだが、個人的にそう思うのである。
 どの辺が秋かというと、やはり"Thriller"のSEから始まるのだ。墓地にある墓の蓋がギィーと開くあたりから、やはり枯葉に埋もれた墓地を想像するのである。

 また"Billie Jean"、"Human Nature"、"P.Y.T."の3連発あたりは、秋の匂いが濃い。特に"Human Nature"と"P.Y.T."は、どちらかというとこのアルバムでは静かな部類に入るのか、そういう印象が強いのである。
 "Baby be mine"もキャッチーでミドル・テンポのダンサンブルなナンバーであり、途中入るマイケルの叫び声もなかなか秋の雰囲気が出ているのだ。

 そしてとどめが最後の"The lady in my life"という大げさなタイトルの曲である。この曲はシングル・カットされなかったのだが、深まりゆく秋には似合いの1曲である。でもそんなに名曲というわけではない。だいたいいい曲ならシングルとして発売されているはずだからだ。

 1983年当時のMTVでは黒人の映像を流してはいけないという暗黙のルールがあったようで、当初マイケルの映像を流すことはためらわれたと言われている。
 しかし、当時の人気ではそんなことを言ってはいられないほど、凄まじいものがあったわけで、"Billie Jean"がその掟を破って流されたのである。

 そして何といっても特殊メイクを施したゾンビが踊り歌う"Thriller"はみんなの度肝を奪うほどの話題を集めた。
 1999年のMTVによる「今まで作られたビデオの中で最も偉大なベスト100」でも1位に輝いているほどだ。この頃はMTVの台頭で、映像と音楽を結びつけることが主流になっており、そういう意味ではマイケルの時代の流れを見極める感性の鋭さが光るのである。

 バックのメンバーも豪華で、TOTOの主要メンバーを始め、ラトゥーヤやジャネットなどのジャクソン・ファミリーも集合している。
 特に、TOTOのスティーヴ・ポーカロは"Human Nature"をマイケルと協作しているし、、ジェイムズ・イングラムは"P.Y.T."を一緒に作っている。
 そしてとどめは、"Beat it"でギター・ソロを披露しているエディ・ヴァン・ヘイレンである。後にこのギター・パートはリック・デリンジャーにパロディされたが、ここでは素晴らしいライト・ハンド奏法を聞かせてくれている。

 この秋に一度は聞いてみたい20世紀を代表するアルバムの1枚である。


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