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2007年11月 2日 (金)

ポール・キャラック

 ポール・キャラックについては、以前一度、マイク&メカニックスのときに簡単に述べたが、もう一度確認の意味で紹介したいと思う。

 自分の家には2枚の彼のCDがある。1982年に発表された彼の2ndソロ・アルバム「サバーバン・ヴゥードゥー」と3rdソロ・アルバムの「ワン・グッド・リーズン」である。
 「サバーバン・ヴゥードゥー」のプロデューサーはニック・ロウである。だからこのアルバムはニック・ロウのようなポップなつくりになっている。

サバーバン・ヴードゥー Music サバーバン・ヴードゥー

アーティスト:ポール・キャラック
販売元:MSI
発売日:2006/06/25
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 アルバムの参加ミュージシャンもニック・ロウのバック・バンドのメンバーと同じである。そしてバック・ボーカルにもニック・ロウが参加している。
 ちなみにニック・ロウというのは、イギリスのパブ・ロックと呼ばれるグループの教祖的存在の人である。60歳を越えた今もソロ・アルバムを出し、現役で活躍しているアーティストである。

 だからどこを切ってもポップ・ソングなのである。全曲シングル・カットされてもいい曲だ。のちにリンダ・ロンシュタットがこのアルバムから2曲ほど自分のアルバムに入れたという話も残っている。
 リンダは非常に選曲センスの鋭い人で、彼女のアルバムに採用された曲やミュージシャンはその時点では知名度がなくても、必ずやのちに売れるようになるというジンクスがあるほどだ。(と勝手に思っているのだが、でもこれはそんなに間違ってはいないと思う)

 だからこのアルバムは、ポール・キャラックという人の個性を発揮させながら、ニック・ロウのセンスを見せつけているのである。

 そして5年後の1987年に発表されたのが、「ワン・グッド・リーズン」である。これはニック・ロウから離れ、クリストファー・ニールの下でプロデュースされた作品である。

 クリストファー・ニールといえば、マイク&メカニックスのプロデューサーである。1985年にポールは、マイク&メカニックスでボーカルを担当し、そのアルバムが世界的大ヒットをした。それでポールの知名度も一気に世界的になったのだが、その流れの中で発表したのがこのアルバムなのである。

 だから自信に溢れている。前作のように純度100%のポップ作品ではなくて、彼のもともと持っているソウル・ミュージックが表れているのだ。
 1曲目は80年代当時流行した薄っぺらいシンセ・サウンドが耳につくが、それ以降の曲はよくできていて、一度聴いたら忘れられないメロディ・ラインと彼の艶っぽいボーカルが非常にうまくマッチしているのである。

 特にこのアルバムでは"Button off my shirt"、"Give me a chance"、"Don't shed a tear"、"Collrane"などが印象的である。決して華やかな印象はないけれど、忘れられない名盤とはこのことだろう。

 個人的には、イギリスの3大マイナー・ボーカリストというのは、フランキー・ミラー、クリス・ファーロウ、ジェス・ローデンだと思うのだが、四天王となると、これにポール・キャラックが加わるのではないだろうか。

 彼は1951年、シェフィールドというところに生まれた。音楽好きの父親の影響で、最初はドラムスを担当していたという。そして彼の関心はオルガン、ピアノに移り、アメリカのモータウン系のソウル・ミュージックを好んで聞くようになったという。

 いくつかのバンドを渡りあったあと、エースというバンドで"How long"というヒット・シングルを出した。1975年のことであり、全米3位にまで上がったという。
 その後はロキシー・ミュージックのワールド・ツアーに参加したり、81年にはスクイーズのメンバーとしてアルバムにも参加している。 

 彼はもちろん現在でもコンスタントにソロ・アルバムを出している。願わくばもう少し彼の人気も出てきて、もっとアルバムも売れていけばいいのになあと思う今日この頃である。


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コメント

はじめまして・・・。

ポール・キャラックとても気になる人です。
アルバムは持っていませんが、ニック・ロウが大好きでよく名前だけはクレジットで見かけます。あとは、イーグルスの新譜にも楽曲提供していますしね。

クリス・ファーロウ・・・ジミー・ペイジのソロで歌っていた人ですね。昨日のスノーウィといい渋い人選ですね。

投稿: jerry | 2007年11月 2日 (金) 23時37分

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