« 親愛なるKK様 | トップページ | 北海油田の謎 »

2008年1月 7日 (月)

ゼッペリン再結成コンサート

 レッド・ゼッペリンの再結成コンサートが行われた。昨年の12月10日、イギリスはロンドンの02アリーナというキャパ15,000人収容の会場だったらしい。Plant

 年末の各種スポーツ紙やTV、インターネットでも報じられたように、コンサートは成功裏に終わったらしい。少し拾い出してみると、次のようなものが見受けられた。

★ガーディアン紙のAlexis Petridis氏
「『グッド・タイムズ・バッド・タイムズ』でためらいがちにスタートしたが、そのあとは約30年間も一緒に活動していないバンドとは思えないほどのステージだった。彼らの音は、信じられないほどひとつになっていた」
★デーリー・テレグラフ紙のDavid Cheal氏
「予想以上に素晴らしかった。このコンサートを見ることができて、うれしく光栄だった」
★タイムズ紙の評論家Pete Paphides氏
「古い機材は動き出すのにしばらく時間がかかるが、エンジンが温まれば、その質は素晴らしいものになる」
「昔も良かった。だが今は、彼らの何かがこの曲(『ブラック・ドッグ』)を掌握してしまったように見える」
「これほど注目されるイベントが、こんなに自信にあふれて行われることはない」
★インディペンデント紙のAndy Gill氏
「それまでどんよりとしていた音が、『ブラック・ドッグ』で生まれ変わった。プラントが観客と声を出し合った場面は、コンサートの中でも素晴らしい瞬間のひとつだった」
★サン紙の評論家Pete Sampson氏
「彼らの音楽は、現代の音楽が昔ほどロックじゃないことを示した」

 ここまでイギリスのメディアが絶賛すること自体が珍しいことである。別の話によると、数ヶ月前からイギリスのメディアはこの再結成コンサートについて報道していたので、国民的大関心事になっていたようである。要するに紅白歌合戦とK-1とドラえもんが同時に放送されるようなものと考えればわかりやすいかもしれない。

 このライブには実に世界50ヶ国以上から彼等のファンが訪れ、インターネットを経由してチケットの購入を登録を済ませた約2500万人の応募者から、抽選で約2万人の観客が選ばれたそうである。2

 観客の中にはチャリティーオークションに出品された1枚のペアチケットに、8万3000ポンド(約1900万円)もの値をつけ、購入した者が居たということでも話題となった。ちなみに、この日会場にはポール・マッカートニー、ミック・ジャガー、ジェフ・ベック、デヴィッド・ギルモア、オアシスのノエル・ギャラガー、モデルのケイト・モス、ナオミ・キャンベルなど多数の有名人の姿も見られたという。

 また日本からの来賓のための招待席も確保されていて、雑誌の編集者やテレビ関係者たちに混じって、舞台挨拶で不機嫌な態度を取って干されたある女優も招待されていた。

 もともとこのコンサートはアトランティック・レコードの創始者であるアーメット・アーティガンの追悼のためのコンサートだった。
 アーティガンは、一昨年の10月、ローリング・ストーンズの楽屋で足を滑らせ頭部を強打し、ひと月半ほど昏睡状態に陥った後亡くなった。
 昨年4月にニューヨークで行なわれた追悼式は、エリック・クラプトン、クロスビー・スティル・ナッシュ&ヤング、ベン・E・キング、フィル・コリンズらがパフォーマンスし、ミュージック界の重鎮ならではの音楽葬となったのであるが、今回のコンサートはその英国版と考えてもいいかもしれない。

 アトランティック・ソウルという言葉があるように、もともとこのレーベルはR&Bを中心に始まった。オーティス・レディングやアレサ・フランクリン、サム&デイヴ、ウィルソン・ピケットなどはここ出身である。
 またソウル・ミュージックだけでなく、イエスやゼッペリン、CSN&Yなどのロック・ミュージシャンも在籍していた。だから彼らはこのレーベルの創始者の功績を讃えようとして企画されたこのコンサートの出演を快諾したのである。

 当日ゼップが登場する前には、ピート・タウンゼンド、ポール・ロジャース、元ローリング・ストーンズのビル・ワイマン&リズム・キングス、フォリナー、キース・エマーソン・バンド、若手では昨年ブレイクしたパオロ・ヌティーニが全員で約1時間少々の演奏を繰り広げたらしい。
 面白いことに、キース・エマーソン・バンドとはキーボードがキース・エマーソンで、ベースがクリス・スクワイア、ドラムスがアラン・ホワイトだったらしいのだ。これではキース・エマーソン+イエスのリズム・セクションである。メンバーが集まらなかったのだろうか。

 最後に、トリであったゼッペリンの曲目リストを挙げておく。アルバムの「Ⅰ」から2曲、「Ⅱ」から2曲、「Ⅲ」からは1曲、「Ⅳ」から4曲、「聖なる館」から2曲、「フィジカル・グラフィティ」から3曲、「プレゼンス」から2曲、計16曲でほぼ満遍なく彼らの主要アルバムから選曲されている。また人気のある代表曲が選ばれている。
1.グッド・タイムズ・バッド・タイムズ
2.ランブル・オン
3.ブラック・ドッグ
4.イン・マイ・タイム・オブ・ダイイング
5.フォー・ユア・ライフ
6.トランプルド・アンダー・フット
7.俺の罪
8.ノー・クォーター
9.貴方を愛し続けて
10.幻惑されて
11.天国への階段
12.永遠の詩
13.ミスティ・マウンテン・ホップ
14.カシミール
〔アンコールⅠ〕
15.胸いっぱいの愛を
〔アンコールⅡ〕
16.ロックン・ロールLed_zeppelin_2007_2

 合計2時間10分のコンサートだった。最初の2曲はPAの調子がよくなくてイマイチ調子が出なかったらしいが、3曲目からはパワー全開で突進していったという。やはり個人個人ソロで活動するよりも、グループで行った方が化学反応が起こるのであろう。1+1は3にも4にもなるのである。

 写真を見ればわかるように、ジミー・ペイジの髪は白髪である。ジョン・ポール・ジョーンズの顔は皺が多い。でもロバート・プラントの髪はまだ残っている。まさに髪は長い友だちをたとえているような気がするのだ。

 ちなみにロバート・プラント59歳、ジミー・ペイジ63歳、ジョン・ポール・ジョーンズ61歳、ドラムスのジョン・ボーナムの息子、ジェイソン・ボーナムは41歳、平均年齢56歳のバンドにしては音もしっかり出ており、プラントの高音も全盛期の頃には遠く及ばないものの、音程はしっかりしており、声も出ていたという。
 さすがプロ・フェッショナルである。この日のために約3ヶ月間練習してきた甲斐があったというものだ。

 そしてこのコンサートの結果を受けて、彼らは4人でワールド・ツアーを開始するのではないかと囁かれている。これはある程度信頼できる話である。ただその場合は最初に全米ツアー、ヨーロッパ・ツアーが開始されるのが濃厚ということで、日本に来るのは彼らの体調も考えて、来年以降といわれている。

 それまで彼らには生きておいてほしい。某雑誌の見出しには『奇跡は起きた』とあったが、この奇跡を一日だけで終わらせたくないと思っているのは、恐らくあと2500万人以上はいると考えられるからだ。


« 親愛なるKK様 | トップページ | 北海油田の謎 »

ブリティッシュ・ロック」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ゼッペリン再結成コンサート:

« 親愛なるKK様 | トップページ | 北海油田の謎 »