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2008年5月30日 (金)

ジャミング・ウィズ・エドワード

 ニッキー・ホプキンス関連のアルバムを1枚紹介する。1972年に発表された「ジャミング・ウィズ・エドワード」である。

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 もとは1969年のアルバム「レット・イット・ブリード」制作時にジャム・セッションを行っていて、それを録音したものである。
 「レット・イット・ブリード」はブライアン・ジョーンズ脱退前後に録音され発表されたもので、今ではロックの古典として評価されているストーンズの代表的なアルバムの1枚である。

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 その録音時にキース・リチャーズだけがなかなか来なかった。ようやく到着したものの、当時のエンジニアであるグリン・ジョーンズの言葉を借りると“アニタがキースになぜか家に帰ってきて欲しがったんだ。それでキースは帰宅した”となるらしい。

 要するに当時のキースの事実上の妻であったアニタ・パレンバーグがキース・リチャーズに電話をして家に帰らせたということだった。(ちなみにアニタはブライアン・ジョーンズと最初に付き合っていたが、破局しキースの元に走ったのだった)

 それで残ったメンバーでジャム・セッションを行った。残ったメンバーというのは、ミック・ジャガー、チャーリー・ワッツ、ビル・ワイマンのストーンズ組に、ニッキー・ホプキンス、ライ・クーダーであった。

 ジャム・セッションなので、録音状態はそんなにはよくない。CDになっているのを聴いても、特にミックのボーカルがイマイチはっきりしない状態だ。
 しかしそれを補ってあまりあるatomasphereを感じることができると思う。

 特にライ・クーダーのスライド・ギターは素晴らしいし、ニッキー・ホプキンスもまたジャム・セッションという空気のせいか、自由に伸び伸びと演奏している。

 特にエルモア・ジェイムズの曲をカヴァーした"It hurts me too"でのライのスライド・ギターは見事だと思う。もっときちんと録音しなおしてアルバムで発表してもいいと思うくらいの出来である。また4曲目の"Blow with Ry"もお見事である。後ろから聞こえてくるミックのボーカルが邪魔に思えてくるほどだ。

 彼はストーンズが俺のフレーズを盗んだと、後に息巻いて訴えたりするのだが、確かにこれほど素晴らしいジャム・セッションをすれば、この中のいくつかは借用したい気持ちになってくるであろう。さらにライ・クーダーは、"ホンキー・トンク・ウィミン"のフレーズも自分のだと主張している。

 実際、「レット・イット・ブリード」には"Love in vain"のマンドリンでのライ・クーダーのクレジットがあるだけで、一緒にセッションした割には、それだけではないだろうと素人なりに思ったりもする。

 そういうわけで、ブライアン・ジョーンズの代わりにライ・クーダーをギタリストとして加入することにはならなかったのだが、ニッキー・ホプキンスの方は相変わらずいい仕事をしているようで、3曲目"Edward's Thrump up"や6曲目"Highland Fling"での彼のプレイはさすがと言うほかはない。
 とにかくクラシックからロック、ジャズと幅広くどんな音楽にもあわせて弾ける彼の技量は本当に素晴らしいと思う。

 なぜ“エドワード”がニッキー・ホプキンスのことを指すのかは、彼が持っていた本の中にエドワード朝時代の本があったことからそういうようになったらしいのだが、彼の優雅なピアノ・プレイ自体もそういう雰囲気を持っていたのかもしれない。

 このCDは1995年に発売されたのだが、その前年に亡くなったニッキー・ホプキンスの追悼盤の意味合いもあったのだろうか。ちなみにアルバム・ジャケット表裏の絵はニッキーの作品(というよりもいたずら書き)といわれている。

 確かに、ラフで大雑把なつくりのアルバムなのだが、ライ・クーダーとニッキー・ホプキンスのプレイを聞くだけでも価値のあるアルバムだと思うのである。


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