レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(以下レッチリと略す)は、アメリカを代表するロック・バンドに変身してしまった。
最初出てきたときは、単なる変態バンドだと思っていた。当時はミクスチャー・ロックという呼び名で彼らのようなグループは呼ばれていた。ロックやファンク、ラップ、パンクなどの要素を詰め込んだ音楽だった。とても洗練されたものでもなく、聞きやすいものでもなかった。
それが一躍有名になったのは、1991年に発表された「ブラッド・シュガー・セックス・マジック」が世界的に売れたためだった。これは全米3位にランクされ、全世界で1200万枚以上売れた。
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Blood Sugar Sex Magik アーティスト:Red Hot Chili Peppers |
売れた理由の一つは、プロデューサーがリック・ルービンになったということもあげられる。リック・ルービンはミクスチャー系の音が得意であり、エアロスミスとRUN-D.M.C.のコラボレーションである"Walk this way"をプロデュースしたのも彼であった。
またこのアルバムからは"Under the bridge"、"Give it away"などのシングル・ヒットも生まれた。前者は初の全米No.1を記録し、後者はグラミー賞のハードロック部門最優秀シングルを受賞した。
このあとギタリストの交代、復帰というバンド内のゴタゴタがあったものの、彼らの世界的な快進撃はさらに続いた。1999年に発表した「カリフォルニケイション」からは"Scar tissue"がシングル・ヒットを記録し、アルバムは全世界で1500万枚以上売れた。
このときはギタリストにジョン・フルシアンテが復帰したという話題も売り上げに貢献したものと思われる。
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カリフォルニケイション アーティスト:レッド・ホット・チリ・ペッパーズ |
個人的な意見だが、彼らとビートルズのアルバムと関連付けるとすると、「ブラッド・シュガー・セックス・マジック」は“ラバー・ソウル”にあたり、「カリフォルニケイション」は“リボルバー”だと考えている。
いずれもシングル・ヒットを含んでいるし、音楽的にも深まりや繊細さを感じさせ、歌詞にも文学性が生じているからである。
そして2002年に発表されたアルバム「バイ・ザ・ウェイ」は彼らの“サージャント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド”といっていい音楽性を携えている。売り上げは前作には及ばなかったものの、彼らの魅力を十二分に発揮することができたアルバムではないだろうか。
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BY THE WAY アーティスト:レッド・ホット・チリ・ペッパーズ |
音楽性は前作の延長線上にあるものだが、全体的に聴きやすくなっており、何よりメロディがそれまでのアルバム以上に重視されている。これはギタリストのジョン・フルシアンテのリーダーシップのもとで制作されたからであろう。
とにかく最初はイカれたバンドだった。彼らを有名にしたのは、その音楽性と同時にパフォーマンスでもあった。
特に“ペニス・ソックス”は有名で、全裸でペニス部分にソックスをはかせて演奏したり、写真に写ったりした。またウッドストック'94では巨大な電球のかぶりものをして演奏したりもしていた。こうなるとパフォーマンスではなくて、アホーマンスである。
しかしアルバムを発表するごとに、彼らは巨大な存在となり、その音楽性もファンク色が薄れ、よりロック色が強まっていった。
2006年に発表された2枚組のアルバム「スティデイアム・アーケイディアム」は世界24カ国でNO.1を記録した。日本でも2枚組の洋楽アルバムとしては史上初の初登場1位を記録している。
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ステイディアム・アーケイディアム アーティスト:レッド・ホット・チリ・ペッパーズ |
このアルバムで3度目のグラミー賞を受賞しているし、シングル"Dani California"は映画「デスノート」の主題歌として、"Snow"も「デスノートthe last name」の主題歌として採用された。洋楽の曲が主題歌になる邦画もあまり例を見ない。
だからこの「スティデイアム・アーケイディアム」は彼らの“ホワイト・アルバム”にあたるだろう。とすれば、次にくるのは“マジカル・ミステリー・ツアー”か“レット・イット・ビー”ではないだろうか。
しかしそうなると、彼らの終焉も近いということになってしまう。彼らの音楽性が爛熟期を迎えているのは分かるが、まだまだ終わってほしくはない。おバカなパフォーマンスは終わってもバンドの解散は避けたい。
とりあえず今のバンドの音楽的リーダーはギタリストのジョンである。彼がこのバンドを続けていく意思があるならば、バンドは終わりを迎えることはないであろう。そういう意味でもジョンには頑張ってほしい。もうドラッグなどには手を染めずに、純粋に音楽に没頭してもらいたいものである。
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