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2008年12月22日 (月)

ザ・スクリプト

 ついに出たというか、やっぱり出たというべきか、とにかくアイルランド出身の3人組、ザ・スクリプトはアメリカのマルーン5の焼き直しなのである。

 彼らが今年の夏に発表したアルバム「ザ・スクリプト」は母国アイルランドやイギリスでは初登場1位を記録している。それほど素晴らしいアルバムなのであるが、でも自分の耳にはどうしてもマルーン5のクローンとしてしか聞こえないのだ。

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 ①ボーカルの声質が類似している。
 ②メロディの起伏が激しく、曲に起承転結がある。
 ③同時に美しいサビの部分を持っている。
 ④またメロディが特長的で覚えやすい。
 ⑤演奏にストリングス等を使って厚さを加えている。
以上の点から、これはヨーロッパのマルーン5と言っていいだろう。

 でも逆にそれがどうした、と言うことはできる。確かに曲想や展開が似ているとはいえ、良いものはいいのである。車の中で聞いていると、とにかくついつい聞いてしまうのだ。そういう磁力のような力を秘めているのであるザ・スクリプトというグループは。

 3人の中の2人は若いうちからアメリカに渡って、R&Bのソングライティング・チームの中で活動していたらしい。だから彼らの音楽は黒人音楽の要素が詰まっており、黒っぽい音を出している。
 1stシングルだった"We cry"や"The end where I begin"を聞くと、ヒップホップやラップのリズム感覚を上手に取り込んで、うまく自分たちの音楽に溶け込ませている。そういう点ではマルーン5より優れているといえるだろう。

 中にはエンゲルベルト・フンパーディンクの"A place in the Sun"のようなメロディラインを持った曲もある。また、シングルカットされなかったけれど、"Before the worst"や"Talk you down"、"Fall for anything"などの曲の方がシングルよりも良いできではないかと思うのは私一人だろうか?

 とにかく彼らの曲を聞くと、本当に耳をそばだててしまい何度も何度も繰り返し聞いてしまう自分がいるのは確かである。とにかく曲の展開が見事なのである。1曲の中に2~3のサビのフレーズが含まれているのだ。このつなぎというか展開が見事なのである。

 たとえクローンだろうが、二番煎じだろうが、それが彼らのオリジナリティなのである。もっとブラック・ミュージックからの影響を前面に出した音楽を作っていけば、さらに彼らの音楽観が確立されて、もっと素晴らしい心に残る音楽が生まれてくるだろう。

 そういう意味では次作の作品が勝負かもしれない。久々に出たアイルランドからの新人バンドである。できればU2のように歴史に残るバンドになってほしいものである。


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